無音

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2/21/2024, 1:30:22 PM

【208,お題:0からの】

今までの努力が全部無駄になるような絶望的な瞬間って
人生でこれから何度も経験していくんだろうな

辛くって、苦しくて、もう全部どうでもよくなって、
なにもかも投げ出したくなるよな...

でも、俺はそんな時こそ勝負の時だと思うんだ!

物語の主人公はどんなに絶望的でも絶対諦めない
挫けそうでも折れそうでも、歯を食い縛って逆境をひっくり返すんだ!

そうだよ!ポジティブに行こう!プラスとして捉えるんだ俺よ!0からの楽しみがあるじゃないか!





「......アイツ一人でずっっっと涙流しながら笑ってんだけど、どーした?あれ」

「なんか、ゲームのデータ全部飛んだらしい」

2/20/2024, 1:39:30 PM

【207,お題:同情】

「同情」の類語は「思い遣り」だそうだ

類語とは同じような語を指す言葉だが、
何故だろう「同情」と「思い遣り」が同じような意味とは思えない

「同情」のほうが、なんとなく悪い意味に聞こえるのは何故だろう

日本語は、実際に使っている我々からしても
とても興味深く難しいものだ。

2/19/2024, 1:44:26 PM

【206,お題:枯葉】

枯葉を集めて火をつけた

パチパチと鳴る火の粉に新聞紙とアルミホイルで巻いた"それ"を放り込む

枯葉追加したり小枝を入れたりして火の勢いを見ながら

"それ"を転がして全体をよく火にあてた

十分焼いたら"それ"を取り出し邪魔な新聞紙とアルミホイルを取り除き

何度か息をふいてから頬張った

「あーやっぱり焼き芋は最高!」

2/18/2024, 10:13:26 AM

【205,お題:今日にさよなら】

読みかけの本を閉じて

電気を消して

布団にもぐって

瞳を瞑ったら

今日にさよならを

2/17/2024, 11:11:29 AM

【204,お題:お気に入り】

「ねえ、その子僕のお気に入りなんだけど」

目の前を物凄い勢いでなにかが通り過ぎ
びゅおうと吹いた風が着物の袖をはためかせた

「へー、君も言うようになったものだねぇ」

ビッと互いに鋭い爪を喉元に突き付けながら凄む
1歩間違えたらこの屋敷ごと私は粉微塵にされてしまうだろう
どうか無事に事が終われと、臓物が捻切れそうな緊張感の中ひたすらそれだけ考えていた

「はっは、怖い顔するなぁ~後ろの彼女が怯えているよ?」

心の中を透かし見られた気がしてヒュッと内蔵が縮こまる
冷や汗が背を這う不快な感覚がした

「五月蝿いんだけど、早くどっか行ってくんない?」

「しっかし君がお気に入りを見つけるなんてね、新しい玩具でも欲しくなったの?」

「アンタの話を聞かない癖はいつ治るのかなぁ?...今から5秒以内に僕の視界から消えろ」

ずん、と空気が重くなる、自分にかかる重力が倍になったような気分だ
次の瞬間には乱闘が始まってもおかしくない、吐きそうな程の緊張と恐怖に目眩がした
だが、最悪な事態はギリギリ避けれたようだ

「わー怖い怖ーい、じゃ美人ちゃんまたねー!」

面倒ごとは勘弁、と思ったのか颯爽と相手は去っていった

「はぁ、マジでアイツ嫌~い」

彼はいつものとろんとした顔に戻ると、「僕えら~い!撫でて~」と子犬のように走ってきた
正直触れるどころか、同じ空間に居ることさえ憚られるほどの身分の差だが
それで機嫌を損ねてしまえばそれこそ首が飛ぶ、細心の注意を払って頭に手をやった

それにしても「お気に入り」か、彼らはとても気分屋だし根本的な解決には全くなっていないが
ほんの少し、緊張が和らいだ気がした

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