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5/22/2024, 1:58:57 PM

【また明日】#1

3人で秘密のお話をした日
お母様に早く寝なさいと言われてもきゃぁきゃぁと騒いでいたとき
お母様とお父様が新婚旅行に行く間にパーティの準備をしたとき
勝手に御披露場を使って宴会を開いて梅子姉様の宿題が2倍になったとき
紗代子姉様の事業がうまく行かなくて初めて泣いた顔をみたとき
私がうまれたときに盛大なお披露目会を開いてくれたみんな
『また明日』
『また明日』
『また明日』
“また明日”

それが最期の言葉だったなんて。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。
死にたくない。
アイツらのせいで私が処刑?
冗談じゃない
私は私は花壇に水をやっていただけなのに
な擦り付けで?
兵隊さんも信じてよ。私の言葉。
私は何もしてない
助けて助け、よ

あ、れ?これ走馬灯ってやつ?
透明な自分と両親がいない自分?
私は3個目?
パラレルワールド?
だ 、れか。たすけ………。


5/21/2024, 1:02:49 PM

【透明】#1

『…こ…きょう…こ』
「京子?どこに行ったの?!」
『綾子かあさ…?』
「京子っ…。もしかしてさらわれたのかしら…。どこにいるのっ!京子!」
『かあさ!かあさ!わっちゃはここにおるます!』
私がお母様に手を伸ばすと…お母様の体をすり抜け転びそうになった。
何とか体制を直して自分の体を見てみた。
『わっちゃのかりだがねい!わっちゃのからだがねい!』
私はたじろぎ、私室の鏡を見た
『わっちゃはどこにいるの?もしかちておあたまもにゃいの?』
私は自分が透明になっていることに気づいた。その瞬間頭がくらりとして…
『わっちゃ……の…か…らだ…うぅっ!』
私は倒れた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
私の幼い不思議な記憶。
なぜ透明なのか。お母様はどうして見れなかったのか。お母様が探していた京子はどこにいていたのか。“透明”についての研究はまだまだだが、これからもお姉様の協力を得て実験をしていきたいと思う。

でもそろそろ梅子姉様のお見合いだわ。
梅子姉様は綺麗な顔立ちだからお見合いの御約束事が沢山あるけど、梅子姉様はある人に夢中みたい。なんでしたっけ。お若い御当主様だったような…
まぁですが梅子姉様ならうまくやれるでしょう。








“そう言ったのが駄目だった”

5/19/2024, 12:50:17 PM

【突然の別れ】#1

嫌です…まだ…死なないで…。

「お父さん!お母さぁん!嗚呼ぁッ!逝かないでッ!ねぇっねぇ!ぁぁぁぁッ!!」

あの日私の御屋敷が燃え盛ったあの日…。両親が帰ってこないと通告を受けてしまった。あの火事の中両親は残された。生きたまま焼かれた。
私は突然の別れに心が落ち着かなかった。
「姉さん…。私は、私はどうすれば…」
数十年前 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

私は、宇恵途家の三女としてうまれた。
長女は梅子。次女は紗代子。私は京子。
姉2人は私にとても良くしてくれた。甘玉を内緒で五つ渡してくれたり、勉学や作法を教えてくれたり、海を見せてくれたり…。
私の両親の秋千お父様と綾子お母様も大好き。
そんな幸せな家族に一通の手紙が来た。それは私が13の時だった。
姉を嫁に貰いたいと言うのだ。それは鬼頭家の御当主様だった。御当主様は白桃郎でわずか23だった。噂では顔も良し性格良し能力良しの全てが揃っている当主様だったので勿論両親と、梅子姉様は大賛成。私と紗代子姉様も賛成したので結婚は決定。結婚する日にちは梅子姉様と紗代子姉様と私、京子の同じ誕生の日にすることにした。
結婚の日-
両親は御両家の鬼頭家と宇恵途家の挨拶をしに少し遠出をした。帰るのは数時間かかると伝達を受けた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄そして
結婚式が終わり御屋敷に戻るとそう。言った通り御屋敷が燃え盛っていた。
両親は御両家の挨拶でその御屋敷の中にいた。
しかし鬼頭家の両親はいなかった。
そう。そうだ。鬼頭家が企んだ宇恵途家を抹殺するための計画だったのだ。宇恵途家の京子、梅子、紗代子。3人しかいない状態で帰る家も無い。そんな時鬼頭家が助けに入り、宇恵途家の余った財産を奪い取ろうとしていたのだ。
私は許さない。私達宇恵途家に取り入ろうとしていたのも、親を殺したのも。
私は許さない。絶対に!!