8/31/2023, 7:32:29 AM
『香水』
香りを纏う。
少しの私が隠れる代わりに、私の好みを周囲に知らせる。
花の香りは益虫を呼び。
ハーブの香りは害虫避けに。
これは一つの選別なのだ。
私にとって益となる人。
私にとって害となる人。
私と嗜好が似た人を、香りを纏って惹き付けるのだ。
8/20/2023, 4:57:22 AM
『空模様』
杪夏
秒読み
良い酔い宵
空見る君の悪いとこ
空見は気味が悪いこと
執着ゆえに現を抜かし
夢幻へと逃げていく
駆ける足元は薄氷へ
絵空事に夢中な君の
瞳に映る模様は如何に
8/17/2023, 1:03:03 PM
『いつまでも捨てられないもの』 165
私は自分を捨てたのだと、そう叫びながら生きている。
自分を傷つけ、蔑ろにし、過去の夢をただの落書きと呼びながら生きている。
私が一番悲惨なのだと、不幸を競って生きている。
生きたくないとほざきながら、結局私は生きている。
どこにいても、何をしても、私が私である限り、私はいつでも生きている。
気付いているんだ。
それを前提として価値をつけるんだ。
最後に残るのは……命だと。
8/16/2023, 12:26:12 PM
『誇らしさ』
朝目が覚めたらコーヒーを飲みます。
苦いけれどとても美味しくて、それは私の生活に一滴の味わい深さをもたらしてくれます。
毎朝コーヒーを飲みます。
どんな日であっても、それをすることで私の気持ちは少し晴れるのです。
強制はされていません。
責任もありません。
義務感もありません。
飲みたいから飲むのです。
私が、飲むのです。
そんな少しの……贅沢なのです。
8/15/2023, 5:27:01 PM
『夜の海』
波が立ち
水飛沫が舞う
そうして僅かな海達が
夜空に逃れて光輝く
夜の海は仄暗い
見下ろす月光が与える栄誉は
少ないからこそ価値があるのだ