『好きな本』
「これ読んでっ!」
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【勇者セイバー物語】 ~勇者、それってつまりブレイバー~
「俺は勇者セイバーだぜっ!」
ピカピカにキラキラしたイケてる伝説のソードを頭の上に持ってきて、セイバーはそうゆう。
つまり彼が勇者セイバーだという事を言っているので彼は伝説のソード"カイザーアルティメットグロテスク"に選ばれた勇者なのかもしれない。いやっそうだっ!
「これでやられろっ! 悪の怪物"ワルイーモン"よっ!」
セイバーがそんな事をゆったとたん、ピカピカにキラキラした伝説のソード"カイザーアルテマグロテスク"はさらにキラキラを増やし、周り一面を白くした。そして、勇者セイバーに雷が落雷するっ!
「キュッキュルルルゥゥウ……ッ!」
そのあまりのヤバさに魔獣"ワルイーモン"は怯えているのかも知れない、その強さ故に……。
次のしゅんかんっ! その身体から湯気みたいなのを出しながら勇者セイバーが凄い速さで踊って出ながら悪の怪物"ワルイーモン"に突撃するっ!
「ハァァンッ!」
気合いの声といっしょに勇者セイバーはピカピカの増えた"カイザーアルテメディックグロテスク"を瓦割りする。
「グガァァァアア……ッッ!」
これには流石の怪物"ワルイーモン"も納得の威力だったのだろう、そのまま寝転び永き永遠の眠りについた……その強さ故に……。
勇者セイバーは大声をあげる。
「俺の勝ちだぁー!」
それは山にひびきトドロキ、世界中に聞こえるくらい響いた。まるで怪物に捧げる鎮魂歌《レクリエーション》の様に……。
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「どうっ? めっちゃ面白くない!?
これ私が書いたの〜!」
「…………」
「感想! ……感想はっ!
((o(。>ω<。)o))」
「これはぁ……なんというか……」
「ドキ(✱°⌂°✱)ドキ」
「……僕は好きだよ」
「゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・。」
『好き嫌い』
頭を撫でる
「私はあなたが好きよ」
髪を掬う
「世界がどれだけ変動しようとも」
頬に触れる
「常識がどれだけ流動しようとも」
瞳を視る
「私はあなたを嫌いにならない」
額を合わせる
「私はあなたを愛してる」
口元が近づき
「……だけどね」
息がぶつかり
「だけどどうしてもね」
その唇に
「あなたのことが」
口付けを
「苦手なの」
……しない
『失恋』
Q:今回は取材を受けて下さりありがとうございます!
……さっそくで申し訳ないのですが、お話を伺ってもよろしいでしょうか?
( •_•)<はい、大丈夫です。
Q:ありがとうございます!
それではまず……今回あなたは初めて"失恋"を経験したとのことですが、相手の方とはどのような関係だったのでしょうか?
( •_•)<私と彼は付き合い始めて1年の恋人同士でした。
Q:驚きました! 既に付き合っていたんですね……!
つまり恋を諦めたのは、付き合い始めた1年後に何か問題があったということでしょうか?
( •_•)<……いえ。
確かに別れてしまったのは1年後のことでしたが、それまでの小さな問題の積み重ねが今回の失恋の大きな原因だと考えています。
Q:なるほど!
その原因の内容を教えていただけますか?
( •_•)<端的に言えば方向性の違いが原因ですね。私と彼では細かいところでの価値観に小さなズレがあったのです。
お互いにある程度の妥協をしながら付き合っていましたが、その小さなズレが次第に相手に対しての大きな不満へと繋がっていきました。
Q:お互いの価値観のズレを感じた具体的なエピソードはありますか?
( •_•)<そうですね……例えば私は休みの日に彼と一緒に出掛けるよりも、2人で家でゆっくりと過ごす方が好きでした。
しかし彼の方はそうでは無かったようで、休みの度に何処かへと出掛けたがるのです。
偶になら良いのですが、毎回となると私としては辛く……お互いに不満を抱いていたのは確かだと思います。
Q:なるほど……確かに休日の過ごし方は人によって大きく違うこともありますからね。
そのような事の積み重ねが原因で別れたと……別れた時に何か感じたことはありますか?
( •_•)<……納得、というのが1番近い感情かも知れません。まぁ、そうなるだろうなと。
お互い"軋み"とでもいいましょうか?……そういうようなものが出来上がってしまっていたのは理解していましたから。
Q:お互いに別れてしまう結末は予想出来ていたということでしょうか?
( •_•)<正直に言えば彼の方までは分かりませんが、おそらく私と同じ気持ち……そうでなくても似たようなことは考えていたと思います。最後の別れ際はさっぱりとしたものでしたから。
自分らしい恋愛が出来ていなかったのはお互い様だったということでしょうね。
Q:分かりました……それでは最後に一枚写真を撮らせていただいてもよろしいでしょうか?
( •_•)<良いですよ。
Q:何かポーズをしていただけると有難いのですが……。
(ง •_•)ง<これで良いですかね?
Q:…………はい、ありがとうございました!
これで今回の取材は終わりなのですが、 最後に何か……次の恋愛に対しての意気込みなどはありますか?
(ง •_•)ง<次こそはー、絶対に勝ちまーす(棒)
Q:……はい、ではこれで取材を終わらせていただきます!
今回は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました!
( •_•)<こちらこそありがとうございました。
( •_•)<…………。
( •_• )チラッ
『天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、』
そんな前置きなんて必要のないほど簡単なことなんだ。
閑話休題なんて小難しい言葉も必要無いよ。
誰がどう思おうが僕の話したいことは一貫していて、それをどれだけ捏ねくりまわしたところで僕の伝えたいことは変わらない。
それはもちろん天気の話を前置きにした程度では変えられない真実ではあるけれども、僕は単刀直入にこの話を伝えたいんだ。
……いや、伝えないといけないんだ。
それが何かしらの妥協によって曖昧な言葉にすり替えられてはいけない。
本来ならそんな事が起こるはずもない、それほどまでに僕が話したいことは簡潔なものなんだ。
……だけどどうだろう?
それを相手に伝える勇気が足りない。
話す直前で怖気付いてしまった。
伝えるタイミングを見失ってしまった。
理由は様々あるだろうけど、そうして会話に行き詰まってしまった僕達は、その焦りからか少しでも汎用性の高い話題を探し始めてしまう。
代表的なものでいえば今日の天気の話が挙げられるだろう。
だけど多くの場面でそれは本来伝えたかったこととは全く関係が無いもので、そんなもののせいで真実にノイズが混じってしまうことが僕は馬鹿らしく思えてならないんだ。
" 天気の話なんてどうだっていいんだ。"
僕が話したいことは……つまりそういうこと。
『「ごめんね」』 140
あのな、あんたさん?
謝って済むなら警察なんていらへんと思いませんか?
……ん?
なーんか波風立たんように頑張っとんのは分かるよ?
『ごめん』やら『すみません』やら取り敢えずゆーとけば、ある程度めんどーごとも避けれるしな
それはめっちゃ分かる
でもそない謝ってばっかおったら、いつか悪い人に付け込まれるよーってゆーとんさ
知り合いがそないなったら、こっちも胸糞悪いやろ?
……ん?
あんたさんちゃんと聞いとる?
……聞いてなかったやろ?
あーー!!
ほらまたそうやって『ごめん』ゆーやろ!
かっー!!
これやからもうあんたさんは!
っとにもう、何で分からんもんかなー!
それがアカンてゆーとんに
えぇ?なに?
…………うるさい??
……おぉ
……おう
……確かにな
……そらそやわな
なんてゆーか……そのぉ
…………ごめんしてな?