『イルミネーション』
「…………アンタどうしたの?」
「……いや、僕って暗いから……こうすれば……まだマシかなって……思って……」
「いや、だからって……身体中にイルミネーション巻き付けるのは違うんじゃないかなぁ〜って」
「……ダメ?」
「ダメっていうか……こう、ズレてるというか……とにかく辞めた方がいいんじゃないかな?」
「……そっか……じゃあどうしたら……明るくなれるんだろう……」
「……そのままで良いんじゃない?アンタが思ってるよりも、誰もアンタに興味なんて無いよ」
「…………」
「わーー!泣かないでっ!ごめんっ!そんなつもりで言ったんじゃないから!」
「私はアンタの良いところ沢山知ってるよ!無理して変わろうとしなくても、分かる人だけが分かれば良いんじゃないかなって思うの」
「……それは……そうだね……でも何だか寂しいんだ……」
「……みんな……青春を持ってる……僕だって欲しかったけど……無理だったから……」
「だから明るくなろうとしたの?」
「……うん」
「そっかぁー……でもやっぱり、アンタはアンタのままでいいと思うよ?」
「……どうして?」
「みんな青春を持ってるのかも知れない、みんなアンタより明るいのかも知れない」
「だからこそアンタみたいな人が必要なんだよ、本当に全員が全員明るかったらその価値が無くなるでしょ?」
「逆に考えたらアンタは青春を持ってる人、明るい人を客観的に見る事が出来る貴重な人なんだよ!そこは喜んでもいいんじゃない?」
「……そっか……そうかも……知れないね……僕は僕なりに頑張って……考えて生きてみるよ」
「……でもやっぱり……僕だって……青春を持ちたかったなぁ……」
「いや、その性格じゃ無理でしょ」
「…………」
「わーー!ごめん!泣かないでっ!」
『愛を注いで』
満たされない
満たされないのだ
渇いた
乾きに渇いた
あぁ……ああ……ああっ……ああぁっっ!
………どうしてくれようかっ!!
何故こんな思いをしなければならないっ!
何故こんなにも苦しまなければならないっ!
誰のせいだっ!
一体全体誰のせいだっっ!!
…………私のせいじゃないぞ?
私はこんなにも満たされ無いのだから
私はこんなにも渇いているのだから
人のせいにして何が悪いっ!
私はこれ迄もこれからも、この渇きが満たされない限り被害者だろう!?
満たされないのが大義名分だっ!
この渇きこそが免罪符だっ!
…………そうだろう??
『心と心』
「アンタに私の気持ちの何が分かるのよっ……!」
「分からないよ……そんなの分かるわけ無いじゃんっ!」
「なら構わないでよっ!放っておい「でもっ!」て……」
「でもっ……貴女の気持ちを考える事ぐらいなら出来るもんっ!」
「貴女の苦しみが分かるなんて、口が裂けても言えないけど……」
「貴女の気持ちを少しでも理解しようと、考えて努力する事は出来るからっ!」
「だからっ……だから、貴女の苦しみの一つでも良いから!」
「私にも一緒に背負わせてよっ……!」
「……どうして……私なんかに構うのよ」
「アンタいったい何なのよ……」
「……ワケ分かんないわよ」
「貴女も私の気持ちが分からないんだ……」
「じゃあ……お互い様だね!」
お互いに人の心なんて読めやしない
お互いに相手の心なんて分かりっこない
しかしそれでも
そこでは確かに心と心が向かい合っていた
『何でもないフリ』
え?
何でもないよ?
別に?
羨ましいとか思ってないし?
嫉妬?
何それ美味しいの?
私は私じゃん?
オンリーワンじゃん?
なら何にも問題ないよね?
何にもおかしくないよね?
……は?泣いてないし?
そもそも私とは関係なくない?
ねぇ?
そうだよねぇ?
だから……だからさ
もう何も聞かないでよ
……どうでもいいんだからさ
『仲間』
得意なことなんて無いし
特殊な力も持って無いし
志しだって無いし
特別な考えがある訳でも無いし
変わった価値観も持ち合わせて無いし
有名人の知り合いも居ないし
何なら友達なんて居ないし
波乱万丈な人生でも無いし
武勇伝なんて無いし
青春なんて経験無いし
好きな事も特に無いし
恋愛もしたこと無いし
何となく生きてるだけだし……仲間にしてくれる人なんているかなぁ?
…………あ、お金も無いからね?