降り止まない雨
今日の運動会は雨天中止になった。
きっと予備日も雨だろう。
ここのところ雨ばかりで、運動場は一日も使えていない。
不幸は続くもので……この雨に呼応するように、同僚の神崎先生が体調を崩してしまっている。
太陽が出ている日にはいつも通り学校にきてくれるのだが、雨の日は顔面蒼白で、とても児童の前には出られない状態になっていた。初めてその姿を見た時、職員室一同ぎょっとしたのも記憶に新しい。
しかし、神秘的で暴力的な美貌を持つ彼女は、そのような姿になって尚美しかった。
その時から、雨の日に彼女を見かけたことは無い。
気がかりに思いつつも、6連勤を終えて帰路に着く私。
そういえば、校長先生が神崎先生のお見舞いに行くと言っていた。
終わったらすぐメッセージで報告すると言っていた。スマホをチェックするが、まだ通知はきていないようだ。
そこでふと顔を上げると、私は知らない場所に立っているようだった。
暗くて蒼い深海のような場所。戸惑うように立ち尽くしていると、眼前に光が差した。そこにいたのは――
キレイ。霄ォ菴薙?縺ゅi繧?k蝣エ謇?縺九i閻輔′逕溘∴縺ヲいてとてもおぞましく、逵溘▲證励〒蠎輔?遏・繧後↑縺?愍縺ィ蜿」閻に本能的な恐怖を感じる。青白い肌に映る美貌は、間違いなく神崎先生、いや、荳贋ス榊ュ伜惠豌エ縺ョ螂ウ逾。
豌エ縺ョ螂ウ逾は私に迫る。いやだ。こないで。作り替えられる!
「遘√→荳?邱偵↓縺ェ繧翫↑縺輔>。縺ゅ↑縺溘↓縺薙?莠区?繧堤オよ?縺輔○縺ヲ縺ゅ£繧」
蜷ク蜿しようとする手が伸びて、私を捕らえる。
「いやだ!いやだ!逋コ迢ゅ@縺ヲ縺励∪縺!!!」
あの頃の私へ
歌が聴こえる。懐かしいあの歌が。
歌っているのは私。いつかの私。
世界の大スターみたいに、声をめいっぱい響かせて。
いつもひとりで歌っていたから、誰にも届きはしなかった。
恋人に願った歌も、月と踊る歌も。
今なら届く、たくさんの星に。
輝く星々に手を差し伸べて、願いを歌う。
私、なったよ。あの日焦がれた、輝く星に。
君の目を見つめると
君は、いつも夢に大して真剣だったよね。目を見れば分かる。けれど、分からないこともあった。
どうして僕と一緒にいるんだい?
分からない。分からないから、思い切って聞いてみることにした。
「君と、一緒にいたいから」
返ってきた言葉の意味を知ることは叶わなかった。
バカみたい
これで何回目だろ……。
何度かいてもだめ。仕上がらない。
締め切りがあるものではないのに、微かな焦りが顔を出す。
「まただ……」
何をかいても納得できなくて、結局無かったことになってしまう。
何をかいても意味が無い。何も生み出せない。何も上手くいかない。
というか、生み出したところで何になるの?
また思い至ってしまった。
そんなことは考えないと、決めたばかりなのに。
その瞬間、何かがぼきりと折れる音がした。
……なんだ、バカみたい。
少し冷えた両の手を見つめたまま、しばらく動けなかった。
――――――
バカみたい
一方的に愛してる
どう足掻いたって、隣にいられることなんてないのに
勇気もないのに嫉妬して
受け止めてくれる相手に甘えて
向こうが愛を返すことなんてないのに
私以外の生徒といる時の方が、楽しそうにみえる
私のことはスキ?
二人ぼっち
いつもこうだ。
結局キミしかいない。