観測者

Open App
5/25/2024, 7:24:42 AM

あの頃の私へ

歌が聴こえる。懐かしいあの歌が。
歌っているのは私。いつかの私。
世界の大スターみたいに、声をめいっぱい響かせて。
いつもひとりで歌っていたから、誰にも届きはしなかった。
恋人に願った歌も、月と踊る歌も。

今なら届く、たくさんの星に。
輝く星々に手を差し伸べて、願いを歌う。
私、なったよ。あの日焦がれた、輝く星に。

4/6/2024, 4:24:50 PM

君の目を見つめると

君は、いつも夢に大して真剣だったよね。目を見れば分かる。けれど、分からないこともあった。
どうして僕と一緒にいるんだい?
分からない。分からないから、思い切って聞いてみることにした。
「君と、一緒にいたいから」
返ってきた言葉の意味を知ることは叶わなかった。

3/22/2024, 5:14:59 PM

バカみたい

これで何回目だろ……。
何度かいてもだめ。仕上がらない。
締め切りがあるものではないのに、微かな焦りが顔を出す。
「まただ……」
何をかいても納得できなくて、結局無かったことになってしまう。
何をかいても意味が無い。何も生み出せない。何も上手くいかない。
というか、生み出したところで何になるの?
また思い至ってしまった。
そんなことは考えないと、決めたばかりなのに。
その瞬間、何かがぼきりと折れる音がした。
……なんだ、バカみたい。
少し冷えた両の手を見つめたまま、しばらく動けなかった。

――――――

バカみたい
一方的に愛してる
どう足掻いたって、隣にいられることなんてないのに
勇気もないのに嫉妬して
受け止めてくれる相手に甘えて
向こうが愛を返すことなんてないのに


私以外の生徒といる時の方が、楽しそうにみえる
私のことはスキ?

3/21/2024, 1:53:39 PM

二人ぼっち

いつもこうだ。
結局キミしかいない。

3/19/2024, 9:52:38 AM

不条理

どうして、どうして……
貴方のことを一番に想っているのは私のはずなのに、どうしてあの子たちの方が貴方に近づいているの?
冷静に考えれば分かる。
貴方に近づく勇気が無かっただけ。ただの努力不足。それだけで済む話だ。
それでも、不条理を感じてしまう。
あの子たちが羨ましい。
貴方にもっと近づけた、あの環境が……。
大好きだから、貴方の姿をもっと見ていたかった。
大好きだから、貴方のことをもっと知りたかった。
そんな、愛する貴方とは……今日でお別れだった。
教室を覗いて見えた景色。あの子たちがいる。貴方がいる。
……やっぱりあの子たちが羨ましい。
それでも、悔いは無かったと言いたい。だって……

貴方のことを、心ゆくまで愛せたのだから。

Next