きらめき
最後に少しでも美しくなれたらもうそれで十分て思えた
些細なことでも
前髪が2mm短いとか
目がちょっと腫れてるとか
1-2kg太ったとか
君は恥ずかしそうな辛そうな顔で言うんだけど、
そっか大丈夫だよって言いながら、ごめんね。
全然違いがわかんないよ。
僕にとって君は君で
前髪が短ろうが君で
目が腫れてようが君で
太ろうが君だから、
そりゃ君が頑張ってダイエットして綺麗になったり
髪型を大きく色まで変えたり
ちょっとびっくりするくらい二重がくっきりしてたりしたら
びっくりするし惚れ直すかも知れないけど
それでもやっぱり君だから好きなのであって
長々言ったけどつまり、
ええと…うん。
まるごとの君が好きだ。
心の灯火
たった今消えた
あなたがそのひとことで吹き消した
なんの気なしに言ったのかも知れないそのひとことは
絶対に言ってはいけない冷たく尖った氷の言葉
冷気で吹き消され
冷牙で突き刺され
溶けていたはずの蝋までも氷漬けになって
揺らめく間もなく消えてしまった
煙さえ残さなかった
開けないLINE
あけないのか
ひらけないのか
それが問題だ
不完全な僕
半身て言葉を知ったのは13歳のときだった。
いわゆる運命の相手みたいなやつ。人は半分ずつ生まれてきて、世界のどこかにもう半分がいるんだって。
出会ってすぐにこの人だってわかる場合、わからない場合、同じ半分同士でも相性がいい場合、反発しあう場合、色々あるみたいで、半身に出会ったからって必ずしも「一体」になれるわけじゃないそうだ。
僕のイトコの兄さんは21歳で半身に出会って電撃結婚。もともと優しい人だったけど、半身に出会ってからはより性格の良さに磨きがかかって、仕事もうまく行って出世頭になって、いつ見ても幸せそうだった。でも奥さんが交通事故で亡くなってからみるみるうちにやせ細って後を追うように亡くなってしまった。イトコの兄さん夫婦を知ってる人たちはみんな「あの2人は一体だったからね」って首を振った。
僕は兄さんが大好きだった。奥さんのことも少ししか知らないけどいい人だと思ってた。
もし兄さんが事故に遭ってたら、奥さんもやっぱり後を追うように亡くなるんだろうか?
半分同士が巡り合ったら、悲しみや痛みも倍になってしまうんだろうか?
じゃあ半身になんて出会わないほうがいいんだろうか?
そんなことを思いながら兄さんの写真を見ると、やっぱり結婚してからの兄さんはどの瞬間よりも輝いていて、きっと周りが何を思おうが、出会わなければよかったなんて思わないんだろうと思う。
自分の命が削られたって構わないほどの出会いなら、僕もそんな半身を見つけてみたい、だなんて
そっと星に願う未だ半分の僕。