3/14/2024, 1:11:42 PM
安らかな瞳でわたしに微笑みかける君はひらひらと飛んできた蝶を優しく捕まえて
小さなかごの中に入れた。
わたしに向けていたものとそっくりの安らかな瞳で。
この蝶は、死ぬまで君の腕の中でいきていくのだろう。
いいな、と思った。うらやましい、と思った。
きみの瞳に刺されて殺されたい。しぬまで君の腕の中でいたい。
そんな気持ちを隠しながら君の隣を歩く。
きみの腕の中のわたし以外のいきものを見つめながら。
3/13/2024, 11:51:54 AM
ずっと隣できみをみていたかった。隣で喜んで、隣で怒って、隣で哀しんで、隣で楽しみたかった。でももうできないんだ。きみは、喜ぶことも怒ることも哀しむことも楽しむことも。ごめんなさい。私がきみの手を離したから。ごめんなさい。何度そう言ったって、きみの瞼は、ひらかない。それでも私は、生きていく。きみの生きられなかったぶん、私が100年だって1,000年だって生きてみせる。だから今は、お空から私を見ていて。私がお空に飛んだときによく頑張ったねって言ってほしいの。きみの名前を呼んで涙を拭うだけで勇気が出てきて、一歩を大きく、だけど小さく踏み出せるんだ。