風に身をまかせ
気分転換だ。ずっと資料とデータ、過去のブラックケースそこから傾向を探る…。頭脳労働が苦手なところは変わっていない。後輩も頭脳労働が苦手だとは思わなかったが嘆いても仕事は終わらない。この部屋に入ることも若干抵抗はなくなったが慣れることはないだろう。…少しくらいいいだろう。椅子に座ったまま目を閉じる。
「おやすみございます、ノクス」今日ははやいですね!
「おやすみ、ねむ」少しだけ悪夢を見ないうちに休もうと思ってな
「エージェントでも元エージェントでも休めないよね」
こんなふうにただ中身のない話をできるようになるとも思わなかった。俺はこのまま闇に落ちていくと思っていた。貸しをつくられ、むりやり引き上げられてしまったなら手を貸すしかない。星空の広がる屋上の風は心地よかった。
「ねむちゃんとノクス?」俺がいない間に何かあったか?
「ゼッツ!」あのね
言いたげなねむの口に人差し指を近づける。
「秘密だ」
意識して優しい顔を作る。ノクスも今の小鷹賢政もしない表情。
「…ノクスってズルいなぁ」でも椅子で寝るのはやめてくださいね体壊しますよ?
生意気な意見は聞かなかったふりをしてそろそろ目覚めよう。ただの休息には長すぎた。
※二次創作です。
一年後
無事に研修医から小児科医にレベルアップした。この一年間はかなり濃くて本業?の研修が遅れそうになったこともあった。
「無事に永夢が小児科医になれたことを祝って」かんぱーい!
CRでお疲れ様会を貴利矢さんとポッピーが中心になって祝ってくれることは嬉しかったなぁ。…はじめの頃ならきっとこんな平和な光景なんて見れなかったはず。
※二次創作です。
子供のままで
無垢な子どものままではいられない。大人になるということは子供のままでいられない。当たり前のことだ。初めて銃を手にして人を殺めたときはこの銃が両手で収まりきらない頃の話。あの日、嫌だと悲鳴をあげれば変わっていたのだろうか。今の俺がいるのはあの日逃げ出すことがなかったから。いまこの瞬間だけは。
※二次創作です。
愛を叫ぶ。
「どうしてなんだ」マリーン!
また悲壮な叫びが響き渡る。また愛車に振られたようだ。全く乙女心がわかっていないと言わんばかりのクラクション。ブンブンマリンはブンブンカーである。どんなにきれいな花束でも彼女にはわからない。優秀な情報屋のはずだが少しズレている。そんなところに届け屋はバクアゲになっているのだ。短いクラクションで情報屋を上向かせる。モールス信号のようにライトをたいた。
「…そうだな、マリン。すまない」今度は一緒に水族館にいかないか?
正解と言わんばかりのクラクション。…似たもの同士なのだ、彼らは。
※二次創作です。
モンシロチョウ
自由研究のために昆虫標本を作ったことがある。国語の授業で出てきたクジャクヤママユはさすがに見つけられなかったからモンシロチョウを使った。パタパタと動いた蝶をテープで固定してさらに針で固定する。薬剤を使って標本になるまでは乾燥させる。
「先生、見て。標本を作ってるんだ」
「自由研究かな?」うまくできているよ。
標本にするとキレイに保存できるから資料として博物館に保管されているんだよ。
「俺もうまく作れたらのこせるかな?」
「残せるよ、きっと」
そんな昔のこと急に思い出した。
※二次創作です。