子供のように
大喧嘩の後、みんなでした花火
あなたは子供のようにはしゃいでた。
そう子供のように。
…ねぇ。あれが最後に私たちが子供のように無邪気に笑った最後のだったね。
あなたはその日を境に子供のように笑ってくれなくなった
笑ってくれるけど私の大好きな笑顔じゃなくなってた。
……ねぇ。なんで?なんで私たちこうなっちゃったの?
そう問いたくても喉の奥で止めてしまう。
また子供のように笑ってくれるあなたに会いたい。
神様ほんとにいるんであれば、私にもう一度だけチャンスをください。会いたい。
彼が来てくれていたあの時は
とても暖かくて騒がしくていつも音があった。
でも今は静寂。
そんな静寂に包まれた部屋は
とても寂しくて
とても悲しくて
とても冷たくて
とても嫌なそんな環境。
あの静寂のない部屋に戻って欲しい……
会いたい。。
形の無いもの
私は愛だと思う。
どんなに酷いことしてもどんなに言い合いしても
どんなに間違った道を行ったとしても
最後の最後には助けてくれて心配してくれて
守ってくれた家族。
妊娠臨月まで何も告げず、ショックと衝撃をあたえたのに
今では娘を大事にしてくれて可愛がってくれて
それを見る度、思う。
家族の愛は形の無いもの
でも、こうして見える。
これからも大切にしたい。
形の無い家族の愛。
見える家族の愛。
声が聞こえる
夢の中で彼が笑ってこっちに手を伸ばしていた。
でも後ろを振り向けば彼は泣いている。
泣いている彼は言う。
「行かないで。置いていかないで。そっちはだめだよ」
笑ってる彼は言う。
「おいで?大好きな俺のとこおいで?大丈夫だから」
そこで夢が覚めた。
次の日また同じ夢を見た。
声が聞こえる。
泣いてる彼を選んでいたら
私は……。
今日も泣いている彼の声が聞こえる。
ねぇ。私大丈夫だよ。もう苦しくもないし辛くもない。
だって……ここは。
ここはね、もうあなたに会えない場所だから。
いつも泣かせてばっかでごめんね。
大好きでした。
信じれなくてごめんね。
今日もあなたに声が聞こえる。
※フィクションです
秋。
だんだん肌寒くなるにつれて思い出す。
寒いねぇって言いながら
眺めた2人が大好きな海を。
秋の夜の海はとても暗くて黒くて。
前に彼を海みたいと言ったことを彼は海を見ながら言う。
俺、こんなに黒い?って笑いながら。
どうだろ笑笑と笑って誤魔化す私。
違うんだ。
あなたのこと海みたいだと言ったのは
都合いい時だけ寂しい時だけ会いに来て
波を打っては戻っていく海のようだったから。
どんなに喧嘩して突き放したとしても
あなたは必ず連絡してきたり戻ってくる。
だから、だからね。また戻ってきてくれると信じてたんだ
きっともどってくる。また名前呼びながら笑って……。
でも君は海じゃなくて川だったんだね。
戻ってこないで、私に寂しさと肌寒い秋の恋心を残して
自分の家族のとこに戻ってしまった。
……また大嫌いな秋が来る。
……寂しい秋の恋心が蘇る。