秋風
霞んだ貴方の揺れる髪
紅葉の空が良く似合うから
沈んだ雫に気づかないまま
僕と貴方に秋の風が立つ
思い出すのは笑い声
聞こえるのは泣き声
終わりたく無かったな
君の声が風に攫われるまで
想い描いた夢をただ見よう
卑怯だって思わせてよ
消える君を想いたくないよ
秋の風に囚われたように
まだ君を想ってしまうんだ
予感
心の寂れた音がする
見えない感覚、だけど消えない感覚
独りでいることに慣れることはないのに
そう心を閉じることでしか明日を生きられないから
僕はまた息をする
呼吸のたび呻く心動が
僕が壊れるカウントダウンを始めている
僕が消える予感を抱えたまま
僕は心を閉じたまま
君が紡ぐ歌
別れはこんなにも呆気ないのか
君の体が光の粒子となったとき
僕の頬に雨が降ったんだ
君が歌った最後の言の葉
僕はずっと忘れないよ
君が笑顔で消えたなら
僕も笑って生を謳歌しよう
でも、そうだな、
君と見た故郷の海は
どうしようもないくらい美しかったよ
叶わないことを知っているから
僕は願うことしか許されない
僕の歌姫、行かないでおくれ
光と霧の狭間で
貴方は私の光です
誰よりも冷たく誰よりも残酷で
それゆえに、尊いお方。
私は貴方に忠誠を誓いました
貴方のために息をし、血を流した
それが私の誇りであり存在の証でした。
でも、気づいてしまった
貴方の手が優しさで穢れていたことに
いつからか貴方は霧に隠れて見えなくなった
そんなの耐えられるはずもなかった
だから壊したんです。
貴方の穢れを、この手で。
正しいことをした私は、
貴方に貫かれてしまったけれど
貴方の穢れという深い霧に落ちても私は探し続ける
貴方という光を。
未知の交差点
誰かが通った跡を辿ってくなんて
私らしくないと思った
私が知らないものでも
誰かが通って綺麗にしてた
整備されて
草ひとつ生えてなくて
コンクリートで固められていた
そんなのつまらなかった
だから道から外れたの
交差点で曲がるのをやめたの
誰の足跡もない私だけの道
時には周りのものが私を傷つけるけど
それに負けている暇はない
誰も見つけていない幸せを
この旅の果てで見つけるために