明日への光
想いの色をこのキャンパスへ落とす
明日が来なくなるその時まで
それが光だと、信じている。
あなたを想うこの気持ちは
途切れることはないのに、
あなたは私の記憶から消えてゆく
あなたを描く度、薄れてしまう。
けれど、あなたは
忘れられることを、望んでいた気がして
私の中からあなたが消えても
ただ、愛おしく思う気持ちだけを連れて、
またあなたという光を描く。
遠い鐘の音
君の笑顔が浮かぶ度
泣き叫びそうになる心の声
変わらない君の姿と
変わってく僕の姿
また遠くなる。
大きなもみの木の下で、
鳴り響く鐘の音だけを連れて
今も君がここで生きてしまうんだ。
次の冬には君を忘れられたら、
何度も思って叶えられなかった願い
行方も知らない遠くの鐘の音
耳に届くから忘れられないよ、
君を生かしてごめんね。
きらめく街並み
駅前のイルミネーション
今日はやけにぼやけて見えた。
君から貰ったごめんねが、
胸に染みて拭えないみたいで
君と見た街並みはもっと輝いてたな
君と過ごしたあの時間は何より早かったな
隠し持ってた永遠の証は
今頃君の指にはまってるはずなのに、
君の姿はどこにもないし
それはポケットに隠れて眠ってる。
君が求めていた言葉を、
言えなかったさよならを、
伝えてみせるから
君から貰ったあのきらめく思い出を
今日だけは抱きしめさせて。
秘密の手紙
ただ独りの君を想って、
この手紙をしたためる
今綴る言葉はきっと
君には信じ難いことだけど、
傷を負い、張り裂けそうな胸を抱いて
縋るように送り続けた僕への手紙は、
ちゃんと届いたのだと伝えたい。
君が過去を生きてくれたから
未来を生きる僕がいる。
拝啓、あの頃の僕へ
君の紡いだ未来は、こんなにも美しいよ。
冬の足音
枯れゆくものに雪の華を降らせた。
その最後が、せめて美しいものであるように
何者でもない足音を奏でて
見えずとも確かな気配を残して
枯れ果てたものたちに雪化粧を施す。
白く息を吐けば、
すぐそばで冬も息をしている
鈴の音を鳴らしながら、
遠くの鐘の響きを待つ
今を抱きしめながら、
来たる未来に祈りを添えて。