よつば666

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1/8/2025, 8:21:04 AM

お題『追い風』

 後ろから吹いてくる風が僕の歩くスピードを少しだけ早くする。まるで誰かが背中を押してくれるかのように……。
そんな追い風に吹かれて道に落ちていた白いコンビニの袋が空へ舞い上がった。
船星(ふなぼし)は病院の帰りそれを目で追って家路に着くのだった。

End

1/7/2025, 5:05:36 AM

お題『君と一緒に』

 船星(ふなぼし)はベットの中にいた。仰向けになったまま腕を天井に向け携帯を持つ。液晶画面に表示されたカレンダーを眺め大きくため息をついた。

船星「はぁ。こんな日に限ってどうしてまだ風邪が治らないんだ」

こんな日……。今日は心待ちにしていたイルミネーション当日の朝だった。
なのに船星は水泳部部長に借りたTシャツを返しに行った帰り、近くのスーパーで昼食を買った帰り道にゲリラ豪雨会ってしまいずぶ濡れになってしまった。
それが原因でまた体調を崩してしまった。熱が上がったり、下がったりを繰り返している。
体調さえ崩していなかったら今夜、君(萌香)や大神達と一緒にイルミネーション見に行けたのになぁと心の中で思いながら船星は大神にドタキャンのメールを送信するのだった。

End

1/6/2025, 3:36:14 AM

お題『冬晴れ』

 伊多孝雄(いだたかお)の兄、藤雄(ふじお)が住むNZL(ニュージランド)を訪れて2日目の朝を迎えた。

孝雄は洗面所で顔を洗いリビングに行くと。藤雄がキッチンで朝食を作り、リビングテーブルに並べていた。

孝雄「おはよう」

藤雄「おう、おはよう。よく眠れたか?」

孝雄「ま、まぁまぁかな」

孝雄は数年前から不眠症に悩まされている。医者によれば精神的なストレスが原因だろうと診断され、どうしても寝付けない時は睡眠薬を服用するように処方された。ストレスの原因は解っている。しかし対処法が難しい。だから少しでもストレスを軽減させる為に日本を離れ藤雄のいるNZLへ訪れたと言っても過言ではない。

孝雄「兄さんが朝食を用意しているのかい?」

藤雄「朝食だけじゃないぞ。平日は俺が家事を担当している。フィラは忙しいからな、孝雄が起きる前に仕事へ行ったぞ」

藤雄の妻、ミクロフィラ(愛称はフィラ)は観光案内所で働くキャリアウーマンである。
藤雄が子供たちを起こしに行った。子供達は日本と違い学校に通っているようだ。
孝雄は1人で黙々と朝食を食べた。食べ終わった食器は流し台へ置くように言われている。その後孝雄は部屋に戻り、出かける準備をしながら、観光で訪れる場所の天気を携帯で調べていた。すると嬉しいことに今日の昼間は冬晴れであると表示されている。だが、NZLの天気は変わりやすい。雨具をボディバックの底に入れるのだった。

End

1/5/2025, 6:25:29 AM

お題『幸せとは』

 カラオケ店で友達に誕生日を祝って貰ったその日、友達と夕食を駅近にあるファミレスで済ませて、家に帰った。

萌香「ただいま〜」

と言って灯りの点いていないリビングの照明に電源(スイッチ)を入れると−−−−。
パ〜ン!パパ〜ンッとパティー用のクラッカーの音が鳴り、萌香に紙吹雪がかかる。

両親「誕生日おめでとう〜!!」

萌香は突然の出来事で驚いていた。

萌香の母親「サプライズ大成功〜🙌」

萌香の父親「だな👍萌香も16歳かぁ」

萌香の父親は目頭が熱くなり天井へ仰ぎ目頭を押さえて涙が出るのを我慢した。

萌香の母親「やだわ、パパったら泣いたりして(笑)」

萌香の母親は萌香についた紙吹雪を床に落としながら話しかける。

萌香の母親「萌香。改めて16歳、おめでとう。ママとパパのところに来てくれてありがとう」

と言って萌香の母親は白い無地の紙袋を萌香の手に渡す。萌香はそれを受け取った。紙袋の中にはプレゼント袋が入っている。

萌香「開けていい?」

萌香の母親「もちろん」

袋の中を開けると白の長財布と小さな香水のボトルが入っていた。香水の香りは萌香が好きな柑橘系でスイートオレンジの香りだ。

萌香「パパ、マミィありがとう。あたし大事に使うね」

『私達にとって幸せとは……隣にていつもと変わらない日常と笑顔が送れることが幸せ。あなたにはそう思える誰かとこの先素敵な出会いと幸せが訪れますように』

と書かれたメッセージカードが紙袋の底に入っていることを萌香は自分の部屋に戻ってから気づくのだった。

End

1/4/2025, 3:53:30 AM

お題『日の出』

 体が重く寝苦しいと感じ、目が覚めた。
カーテンの隙間から太陽の光が射している。冷房のタイマーはとっくに切れていて部屋の中が暑い。
ベットから起きあがろうとしたが、体がまだ重い。
目線を足元に向けると……妹の小魔莉(こまり)が俺の体の上で寝ていた。

大神(天河)「原因、お前か!?」

とツッコミを入れる。おそらく夜中起きてトイレへ行った帰り、自分の部屋に戻らず大神(長男天河)の部屋に入りベットの上に乗ったに違いない。大神は小真莉を起こさないようそっと抱え、小真莉の部屋のベットまで運ぶ。その時ふと壁にかけられた時計に目をやると朝の4時半前、ちょうど日の出したばかりの時間だった。

大神「あと1時間半くらいは寝れそうやな。小真莉起きてきたらうるさいから早よ自分の部屋帰ろう」

そう言って静かに扉を閉めた。

End

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