汚水 藻野

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2/13/2024, 2:36:30 PM

「絶対に帰ってくるから」
そう告げたのが最後だった。

私は待った。
苦手な雨も、強い風でも、震える雪でも、私はあの人の言ったことを信じて待った。
絶対、帰って来てくれる、と。

あれから何年経ったか。来る日も来る日もあの人はやってこない。
忘れられたかな。いや、あの人はそんな人じゃない。私が一番分かってる。
忙しいんだろう。きっと。

私に会う時間がないくらい忙しいんだ。
ふと目の前が真っ暗になった。

「きみ、迷子?」

「帰ってくるから」なんて嘘をつけば、"私たち"はきっと、死ぬまであなたを待ち続けるでしょう。

そういう風に作られてるんだ。どの生き物だって同じだろ。

待ち続けたいんだから。

_2024.2.13.「待ってて」

たけしの名言引用。pkmn。
この話はpkmn側主人公になってます。
お好きなpkmnを当てはめましょう。
ついでに口調も変えちゃえ。

2/12/2024, 2:21:58 PM

「来てくれたのがみんなでよかった。」

伝えたのはそれだけだった。
薄っぺらかったかな。ちゃんと伝わったかな。もっといい言葉があったな。

「ありがとう。」

簡単に言えるけど、簡単に言えてしまう。

俺の気持ちをどう受け止めようと勝手だけど、精一杯伝えた内容を「あーありがとありがと」みたく簡単に受け流されたくない。

だから一番上の言葉を選んだ。

俺の宝者は、俺が謝った時みたいに、一瞬驚いた顔をしてから、太陽の笑顔を見せた。
姉も同じだった。

少し恥ずかしさが募った。でもそんなことはどうでもよくなるくらい、その場にいれたことが嬉しかった。



「来てくれたのがみんなでよかった。」

「来てくれたのがあんたでよかった。」

弟がそう言ったことに、また泣きそうになる。戻ってきた。帰ってきた。そう思えて。成長して、笑うようになって、…よかった。

_2024.2.12.「伝えたい」

一瞬「悪くなかった」にしようか迷ったけど、心をえぐらせたくないので(ここで言ってしまっては本末転倒)、pkmnにしました。
秘宝姉弟です。

2/8/2024, 10:21:04 AM

愛くるしい笑顔。
圧倒的なセンス。
アカデミーで一番強い最強。

そんなことを言われたのはいつからだったっけな。あ、そうだ。ちょうどわたしが頂点に立ったところからだ。

大好きな仲間たちに囲まれて掴んだ勝利。

最初は嬉しかった。頂点に立てたことも、それを仲間と乗り越えたことも、全部嬉しかった。だから、わたしは笑顔でいた。
でもそれがわたしを大きく変えてしまう要因だと知ってしまった。

笑えなくなった。

「君は強いから、勝負したくない」
なんで?
「絶対負けるじゃん」
負けたら楽しくないの?
「そりゃ楽しくないよ」
そっか。

わたしも、楽しくなかった。

わたしの、隣に立てるほどの強さを持った好敵手がいなかった。
手加減。楽しい勝負。レベルの低さ。強い子たち。わざと。本気。
後ろしか向けなくなって。
前なんか見られなかった。

近所に引っ越して来たあの子が来るまでは。

その日からまた、わたしに本当の笑顔が戻ってきた気がした。

_2024.2.8.「スマイル」

孤独だった1人の天才的なお嬢様(戦闘狂)。

実って…きたね…♧pkmn。

2/6/2024, 2:12:11 PM

チッチッチッチッ…
「どうしたのっ?」

"この音に身を委ねるな"

「…なんでもない、」

チッチッチッチッチッ……
「楽しいね、楽しいね!!」

"勝負の流れが持ってかれるぞ"
「………」

チッチッチッチッチッチッ…
「勝負は最後まで分からない!」

"聞くな、耳を塞げ"

「うるさいッ!!」

チッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッ……

もうあの荒々しいギターも、思うままに鳴らしたピアノも、重いベースも、俺の耳には聞こえなくなっていた。

『えーと、次の技は…おっし、』

「つたこんぼう!」

「こんな時まで急所…!」


聞こえるのはカーソル音だけだった。

_2024.2.6.「時計の針」
プレイヤー
画面の外側から 神 の御力を受ける目の前の主人公と、諦めかけた友達。

2/5/2024, 9:51:17 PM

「よ、友達!」

この声…!主人公だ!来てくれたんだ!
姉の状態について思考を巡らせていたところに、ゼロから始める友達がやってきた。
手紙と、姉からもらったチケット4枚を送って、こんなところへ来るのは少しもったいない気がするが、それよりも会えたことが嬉しかった。

「来てくれたんだ!」

溢れる気持ちが言葉になって現れた。

_2024.2.5.「溢れる気持ち」
pkmn。sgちゃん。

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