「絶対に帰ってくるから」
そう告げたのが最後だった。
私は待った。
苦手な雨も、強い風でも、震える雪でも、私はあの人の言ったことを信じて待った。
絶対、帰って来てくれる、と。
あれから何年経ったか。来る日も来る日もあの人はやってこない。
忘れられたかな。いや、あの人はそんな人じゃない。私が一番分かってる。
忙しいんだろう。きっと。
私に会う時間がないくらい忙しいんだ。
ふと目の前が真っ暗になった。
「きみ、迷子?」
「帰ってくるから」なんて嘘をつけば、"私たち"はきっと、死ぬまであなたを待ち続けるでしょう。
そういう風に作られてるんだ。どの生き物だって同じだろ。
待ち続けたいんだから。
_2024.2.13.「待ってて」
たけしの名言引用。pkmn。
この話はpkmn側主人公になってます。
お好きなpkmnを当てはめましょう。
ついでに口調も変えちゃえ。
「来てくれたのがみんなでよかった。」
伝えたのはそれだけだった。
薄っぺらかったかな。ちゃんと伝わったかな。もっといい言葉があったな。
「ありがとう。」
簡単に言えるけど、簡単に言えてしまう。
俺の気持ちをどう受け止めようと勝手だけど、精一杯伝えた内容を「あーありがとありがと」みたく簡単に受け流されたくない。
だから一番上の言葉を選んだ。
俺の宝者は、俺が謝った時みたいに、一瞬驚いた顔をしてから、太陽の笑顔を見せた。
姉も同じだった。
少し恥ずかしさが募った。でもそんなことはどうでもよくなるくらい、その場にいれたことが嬉しかった。
「来てくれたのがみんなでよかった。」
「来てくれたのがあんたでよかった。」
弟がそう言ったことに、また泣きそうになる。戻ってきた。帰ってきた。そう思えて。成長して、笑うようになって、…よかった。
_2024.2.12.「伝えたい」
一瞬「悪くなかった」にしようか迷ったけど、心をえぐらせたくないので(ここで言ってしまっては本末転倒)、pkmnにしました。
秘宝姉弟です。
愛くるしい笑顔。
圧倒的なセンス。
アカデミーで一番強い最強。
そんなことを言われたのはいつからだったっけな。あ、そうだ。ちょうどわたしが頂点に立ったところからだ。
大好きな仲間たちに囲まれて掴んだ勝利。
最初は嬉しかった。頂点に立てたことも、それを仲間と乗り越えたことも、全部嬉しかった。だから、わたしは笑顔でいた。
でもそれがわたしを大きく変えてしまう要因だと知ってしまった。
笑えなくなった。
「君は強いから、勝負したくない」
なんで?
「絶対負けるじゃん」
負けたら楽しくないの?
「そりゃ楽しくないよ」
そっか。
わたしも、楽しくなかった。
わたしの、隣に立てるほどの強さを持った好敵手がいなかった。
手加減。楽しい勝負。レベルの低さ。強い子たち。わざと。本気。
後ろしか向けなくなって。
前なんか見られなかった。
近所に引っ越して来たあの子が来るまでは。
その日からまた、わたしに本当の笑顔が戻ってきた気がした。
_2024.2.8.「スマイル」
孤独だった1人の天才的なお嬢様(戦闘狂)。
実って…きたね…♧pkmn。
チッチッチッチッ…
「どうしたのっ?」
"この音に身を委ねるな"
「…なんでもない、」
チッチッチッチッチッ……
「楽しいね、楽しいね!!」
"勝負の流れが持ってかれるぞ"
「………」
チッチッチッチッチッチッ…
「勝負は最後まで分からない!」
"聞くな、耳を塞げ"
「うるさいッ!!」
チッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッ……
もうあの荒々しいギターも、思うままに鳴らしたピアノも、重いベースも、俺の耳には聞こえなくなっていた。
『えーと、次の技は…おっし、』
「つたこんぼう!」
「こんな時まで急所…!」
聞こえるのはカーソル音だけだった。
_2024.2.6.「時計の針」
プレイヤー
画面の外側から 神 の御力を受ける目の前の主人公と、諦めかけた友達。
「よ、友達!」
この声…!主人公だ!来てくれたんだ!
姉の状態について思考を巡らせていたところに、ゼロから始める友達がやってきた。
手紙と、姉からもらったチケット4枚を送って、こんなところへ来るのは少しもったいない気がするが、それよりも会えたことが嬉しかった。
「来てくれたんだ!」
溢れる気持ちが言葉になって現れた。
_2024.2.5.「溢れる気持ち」
pkmn。sgちゃん。