汚水 藻野

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1/13/2024, 3:15:41 PM

「夢の中にまで出てくんなよ…!!」
その日、俺は届きもしない主人公に叫んだ。

あれは人じゃない。
なんでも持ってる主人公みたいな奴。
俺を狂わせた奴。

主人公の事しか考えられなくて、強さが足りなくて。
もう見たくもなかったあの顔と、また合わなければならないのに。まだ弱い。もっと。もっと力があれば。認められる、俺の力が。
それで、主人公にも…俺と同じ思いをさせたい。
夢なんか、主人公が俺に背中を見せて走って行くだけだ。俺はそれを見て手を伸ばす。届かない事なんてとっくに分かってる。
「あのさ、…ちゃんと寝てる?」
「うるさいな、関係ないだろ」

「…寝れないの?」

「どうでもいいだろ!黙っててよ!!」
「っ、……………」
それでねーちゃんが居なくなる。


あたしの弟が夢を見ている。
……あたし、ねーちゃんでしょ、強くなきゃ、守らなきゃ。あの子を背中に入れなきゃ。
早く、助けてあげてくれない…?
主人公。

_2024.1.13.「夢を見てたい」

瞳を閉じれば夢を、夢を見れば主人公を思い出す弟よ。
一人で抱え込んで自分一人で解決しようとしてもできない姉よ。

円盤、sgrくんは切実に寝てくれって思ったけど、番外編でちゃんとクマ消えててよかった。

「"強くて、優しくて、友達がいて、みんなに好かれてて、ちょっとおっちょこちょいなとこがあって、賢くて、めんこくて、かっこいい主人公"みたいになりたかったんだなーって」

1/11/2024, 2:09:17 PM

もうすぐ、ゼロからまた友達になれたあの子と会える。
また会える嬉しさがあり、休学した彼への心配もあり。でもこれだけはわかる。
彼とまた笑い合える日が、来たんだと。
「ゼロ」から「イチ」になるはずだと。

「早く会いたいな…」
そっちでは雪、ふってる?ねーちゃんと仲良くやれてる?ちゃんとご飯食べれてる?
聞きたいことがたくさんあるんだ。でもきっと君は、こう言うだろうね。「大丈夫」って。
大丈夫以外の言葉が聞きたいよ。嫌も、嬉しいも、楽しいも、悲しいも、全部聞かしてくれたら嬉しい。

それが友達だと、思うから。

「手が悴む…」
グローブに包んだ手を擦り合わせてあっためる。彼と会ったときの第一声は決めている。

「よ!ともだち!」

_2024.1.11.「寒さが身に染みて」

来ちゃあー!!pkmn来ちゃあー!!!
嬉しい!!!!!!おやすみ!!!!!

1/9/2024, 2:18:16 PM

「三日月の日の夢は必ず悪夢なんだって」
昔から、そう、言い伝えられていた。

何か黒い影みたいなものがこちらへ来いと手招きする。言葉に誘われそのまま私は歩く。
「…ねえ、たとえ悪夢でもいいから、私に夢を見させてくれない?」
唐突な言葉で驚く黒い影は数秒止まって、返事もないまままた歩き続けた。
「できれば死んだあの人と会わせて欲しい」
少し躊躇ったような、拒否するような態度を示してから少し経ち、了承したと頷く。
「…あなた、本当に悪夢なんて見せるの?
ほんとはそういう商売して、此処に来てもらいたいんじゃないの?」
決してそれはない、と強く横に振る黒い影。
「…そ。でもこれだけは言っとく。

………ありがとう。」
三日月と言う名の小さな島、その主に。

_2024.1.9.「三日月」

pkmn。

1/8/2024, 1:32:59 PM

母からの愛
友からの愛
師からの愛
恋人への愛
その全てが、なによりも綺麗な色。

_2024.1.8.「色とりどり」

ばばっと書いた結果です。読んでくださりありがとうございます!!もしよければ、ハートマークを送ってください!待ってます!

1/7/2024, 1:44:50 PM

「ゆーきやこんこんっあーられやこんこん」
少女は楽しそうに歌う。
「最近ね、わたしおかしいの!!」
軽やかな言葉で話し出す。
「あなたを見ていると、あの人の名前を呼びたくなるの!
…あなたはあの人じゃないのにね。なんでなの。こえもきこえなければ動くこともない。あなたは…たった一本の、木なのに。
まるであなたがあの人みたい。

…そういえば、わたしがこの世界からいなくなってどれくらい経ったのかしら?」

少女が亡くなったのは84年前のことだった。
10歳にも満たないであろう背丈、声。「あの人」も同じくらいならば、もう……。
その続きの答えは、木に積もった雪が、見せてくれなかった。それは、あの木が見せなかったのか。真実は分からないままだ。

_2024.1.7.「雪」

もりのくまさんの時と一緒の子が主人公です。久しぶりにpk以外の創作書いた…。

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