ああ、殺してしまいたい。
    きみのその無邪気な笑顔。
    きみのその頼れる仲間たち。
    きみのそのおれを見つめる目。
    きみのその太陽のようなぎらぎらした瞳。
    密かに感じていたきみの強さは、おれを本気にさせた。こんなクソったれな感情、簡単にきみに向けられるさ。
    だから殺そうと思う。
    今まで、きみとの勝負で散々負けて負けて負けてきた。
    「すごかったよ!」
    「強くなってない?」
    「楽しいね!!」
    おれに火を付けさせた言葉たち。
    全部が憎い。大嫌い。愛しい。大好き。
    きみみたいな太陽はおれを照らしてくれた。
    "太陽"の下には"月"があった。
    「おれは…"太陽"になりたがったんだけどな…」
    一人で失笑する。
    光の差し込まない瞳を静かに閉じた。
    次開ける時、目の前にきみがいて、照らせるように。
_2023.11.25「太陽の下で」
    「きみ」が照らす
    「おれ」が照らす
    だれが照らす?
    「次開ける時はきみと勝負する時だろうな」
    pk。きみに嫌われたら死ぬかもね。
    「もうこの季節になっちまったか」
    「なっちまったなぁ」
    「お前さ、気になってたんだけどこの季節になると寒いとか思うのか?」
    「そりゃ思うよ?動かないから寒くない、かたいから寒くない、じゃないんだよ」
    「へー、そんなもんか」
    「しぶとく生きないとダメだからな」
    「そういえば、セーターとかっていつぐらいに着る?」
    「あ?俺は…まあ、寒くなったら?12月くらい?」
    「寒いけどな、今も。でも俺セーター着れなくない?」
    「たしかに。」
    アイリ『なんか"ウサギとカメ"の続編が今日公開されたんだけど』 
    サツキ『マジかよ続くのかよ続いちゃったのかよ』 
    ミナミ『てかこれ書いたお前の友達なんなん』
_2023.11.24「セーター」
    記念すべき第1話は10月22日「衣替え」にて公開されています。みたよ、って方はぜひハートを押してもらえると嬉しいです。
    ああ、自分はこんなところでまた。
    やだなあ、今まで散々…やってきたことなのに…。 
    自分の力が存分に発揮できていない。
    完全に流されている。
    目を瞑ってしまいたい。
    目を瞑って仕舞えば、今までのことを全部忘れて、一からやり直せるはずなのに。
    だめだ、ネガティブに考えても、それこそ流れを作ってしまう理由だ。
    考えるな。目の前が闇に染まる自分に出来ること。
    一つしかないでしょ。
    「……ふっ…、!」
    最後の試合くらい、暴れさせろよ。
    このボールに、
    「トンっ」
    この努力に、
    「…ッつなげて!」
    この仲間たちに、……
    「!分かった!!」
    結果的にボールが25回落ちて敗北した。
    でも。
    ボールを、
    「タンっ」
    努力を、
    「悔しいなぁ…!」
    仲間たちを、
    「でもさ、めっちゃ頑張ったよね」
    信じた自分で、よかった。
_2023.11.23「落ちていく」
    言っちゃなんだがバレーボールってマイナーなイメージあるのなんで?
    バスケと並ぶスポーツと言っても良くないか?なんでこんなオモロいスポーツが広まってないんだ?と思った私が書きました。
    バレーボールとは、球技の中でボールに触ってはいけない、落としてはいけない、というルールの競技です。今回の「落ちていく」に似合いそうでしたので。
    価値感が合う
    性格が好き
    幸せにしたいと思った
    _どんな理由で結婚したって、人生で一番のパートナーを見つけたことに変わり無し_。
    「今日、籍を入れよう」
    きみの唐突なプロポーズ。こんがらがった頭で思考を巡らせた結果、わたしはこう叫んだ。
    「お席にどうぞ!!!!」
    なぜこのような発言をしたのか、それは後で考えるとして、セキ?席か。咳だな?ん?彼は今なんと言った?
    「お好きにどうぞ!?」
    彼は言う。そんな聞き間違いで席をご自由に案内されたら、たまったもんじゃないだろうな。周りのギャラリーが集ってきて、少し羞恥心を感じながら、わたしは続けた。
    「幸せなら手をつなごう!!!!」
    「幸せなら態度で示そうよ!?」
    「ほら印鑑持ってここにぽんっ!!!!」
_2023.11.22「夫婦」
    「もう、終わりにしよう」
    _そんな一言で始まった星々の光たち。
    「終わらねーし終わらせねーよ」
    「作ったのは君と僕達だろ」
    「何故解散する?」
    「僕らの居場所はここだよ」
    「わたしは辞めたくない」
    「お願い」
    終わりにしろ、とは命令しない。みんなで話し合って決めたことだから。
    「もう、おわりにしたいの」
    「ちょっとどころじゃない、やり過ぎたんだよ、あれは。」
    そう、あの時のことを思い返せば、ろくなことをしていない。自分たちの居場所を自分たちで作って暴れた"だけ"だ。
    その結果自分たちの大切な、大切な居場所を周りに否定され、恐れられた。
    それならもう、いっそのこと。
    でもみんなはそう思っちゃいなかった。
    「まだまだこれからでしょ」
    全部壊して、
    「そんな冗談なんか言うなよ」
    ぐちゃぐちゃにして、
    「やっと己の居場所を見つけたのに?」
    己の心も、
    「そうだよ、まだ辞める時じゃないよ」
    一からやり直そうよ、
    「みんな頑張っていこうとしてるよ」
    わたしは、うちは、
    「ぜんぶ失いたくない。」
    「でもぜんぶ失ったほうがいい。」
    「分かってる…。」
    手も足も凍ったように動かないんだ。
    「だからあなたが、」
    心の中の空っぽな空洞にささやかな愛情が欲しかった。
    「あの星たちを掴んでやってよ、ね?」
    「(願わくば彼らがまた、笑顔でこの学園に通うようになりますように。)」
    そして、自分を赦してくれるあなたに、苛立ちと感謝を。
_2023.11.21「どうすればいいの?」