私ごとですが、
二年の浪人生活の末、ようやく努力が報われました。
支えてくれた全ての人に
感謝を。
過ぎ去った日々に、
乾杯。
秋雨といふには遅き雨降れり。
七十二候は紅葉の蔦黄ばむとあるを、
木々も並べてならぬ暑さに戸惑いけるにや、
その便りもいまだ聞かず。
しのぶることの多き世なれど、
いつか時めく夢見て、
などか諦めるよしあらむ、
いまだ散るほどにあらずと
勉むる人のいかで羨ましからむ。
もみぢ葉や
時ならぬ雨風
荒るとも
染め果つまでは
散らぬとばかりに
人言ふ、ままならぬ世ほど面白きはなし。
めっきり寒くなりました。
いつのまにか鈴虫の声もなくなって
しんとした静けさが
住宅街に降り積もる。
こよみの上では
明後日は霜降、もうじき霜も降り始めるそうです。
半年ものあいだ、衣装棚に眠っていたコートも
出番を今か今かと待っていることでしょう。
秋と冬の狭間の、
昼は忙しく夜は静かなこの時期が
僕はわりあい好きです。
昼は目いっぱい身体を使って、
夜は風呂であたたまって
外界のあれこれをぼうっと遠く眺める。
そうして寝床に潜ったあとは
秒針がチックタックと回るのを聴きながら
ひとり、まっくらな部屋で
どこまでも深い天井を眺めるうちに
僕の心臓が
冷えた空気から得た酸素と
和やかな心地よさとが混ざった血液を
送りだす音が聞こえるのです。
(衣替え)
雨、街。
梅雨、影。
昼下がり、坂道。
霊苑、六地蔵。
傘、ダンゴムシ。
踏み切り、排気ガス。
曇り空、二車線道路。
濡れた膝下、夏草。
雨上がり、街。
六月、蒸し暑さ。
背中の汗、張り付くTシャツ、
坂道、坂道。
日曜、正午過ぎ。
明日のこと、将来のこと。
不安、自己嫌悪。
雨、街。
梅雨、街。 (街)
終末ですか、そうですか
愚かな人間です
泣き出したり泣き止んだり
投げ出して開き直ったり
この前の週末は
月に行きました
今度の終末には貴方と一緒に
また出かけたいな
ラプラス岬から見える
虹の入り江が絶景なんだ
夜明けの明かりがジュラ山脈の
稜線を真っ白に染めるのさ
週末、行きませんか。
終末、行きませんか。
(世界の終わりに君と)