9/19/2024, 1:26:27 PM
何気なく、なんとなく、過ごしていた時間。
いつしか心の奥底で育っていた、私の時間よ早く終わってくれ、という鈍くくすんだ感情。
息苦しい毎日の海底で、遠い遠い海の上からのそんな光に憧れていた。
はやく、はやく、私の時間よ止まれ。
そんな私の世界を百八十度変えた人がいた。
でも、人の感情に永遠はないんだ。
だから、だから。
今は、今だけは時間よ、止まれ。
─時間よ止まれ─ #69
9/18/2024, 12:38:47 PM
ビルの屋上から見下ろした、眠らないネオンの街は、ぞっとするほど暗かった。
─夜景─ #68
9/17/2024, 12:34:56 PM
きみをクレマチスの花で飾って、
咲き誇る赤いシクラメンの花畑から逃がさない。
クレマチスの花言葉………束縛
赤いシクラメンの花言葉…嫉妬
─花畑─ #67
9/16/2024, 12:22:39 PM
空知らぬ雨の下、きみと恋にならない恋をした。
空知らぬ雨………涙。
恋にならない恋…普通(周囲)からすると認められないが、本人 達にとっては恋。すなわち許されない恋。
─空が泣く─ #66
9/15/2024, 2:36:07 PM
来ないと分かっているはずなんだ。
でもふとしたときに打ち込んでしまっている。
“会いたい”と。
あわてて消して、追憶に蓋をした。
ある日、スマホが鳴った。
君からのLINEだった。
もう切れたと思っていたから、正直驚いた。
“あいたい”
その四文字が目に飛び込んできた。
そのLINEはすぐに送信取り消しされた。
そして送られてくる、“間違えた”という素っ気ない文字列。
たぶん僕が間違えて送ってしまっても、そうする。
既読がつく前に消すか、ついてしまったら素っ気なく突き放すか。
でも────…、
そのすぐあとに“会いたい”と意識的に送った今日。
─君からのLINE─ #65