夢の断片
俺に変な能力が芽生えたのはつい最近の事だ。
刑事という仕事を選んだ俺は日々悪質な犯罪、事件と闘っていた。
ある事件を追っている最中、捜査資料を徹夜で漁っていた俺は急な睡魔に負けてその場で眠ってしまった。
その時、俺は呑気にも夢を見ていた。
直前まで資料を読んでいたせいか夢の中でも仕事をしていた。
突然、頭を貫かれたような鋭い痛みを感じ反射的に目を瞑ると、脳内にフラッシュ暗算のように断片的な映像がパッパッパッと素早く流れて行った。
思い出せるものを繋ぎ合わせると、あるアパートが浮かび上がった。
「まさか…犯人がここにいるってのか?」
夢のできごとなんて、と懐疑的だったがなんとなく胸騒ぎがして目覚めた俺はすぐに先輩に連絡してもう一度捜査資料を分析し直すことにした。
その結果、奴のアリバイを崩し最終的には犯人逮捕へ至った。
その後も、新たな事件を追う度に俺は急に眠り断片的な夢を見てはそれを捜査の足がかりにした。
"夢" という非科学的・非現実的な方法ゆえ、この事は先輩にも誰にも言うことはなかった。
ある時先輩から、
「最近いやに調子いいけど、違法捜査はしてないよな?」
とせっつかれ俺は誤魔化すように答えた。
「刑事のカンが当たってるだけっすよ。」
見えない未来へ
それは誰にも分からない。
どう進むべきか、どう転ぶか?
誰一人として予測不可能だ。
見えないことが不安だと嘆く人がいる。
結果なんてわからないのに、挑戦すら諦める人がいる。
予測ができないからこそ、楽しむべきではないだろうか?
勇気をだして挑んだ先の結果を、期待するべきではないだろうか?
わたしは、見えない未来にこそ、希望を抱いている。
予測不可能を楽しめ。
見えないを怖がるな。
生きている、それだけで私たちは勝者なのだ。
共に見えない未来へ向かって生ある限り前進あるのみ。
吹き抜ける風
目的もなく思い立ってドライブに出かけた秋晴れの日。
車を走らせると次から次へと紅葉が流れていく。
少し暑くなって車窓を開けると、ぶわっと風が入って来た。
車窓から吹き抜ける風は、焼き芋の匂いがした。
僕は思わず近くに車を停めて、移動販売の車へ駆け寄った。
記憶のランタン
思い出したくてもどうしても思い出せない。
また、ここに来てしまった。
ここは記憶の森。
入口で森の案内人にランタンを手渡される。
『これは、"記憶のランタン" あなたの思い出したい記憶が見つかると強い光を放ちます。森の中は暗くて様々な記憶が混在しているので、決してランタンを手放さないようにしてください。ランタンを手放してしまうと、その記憶はもう二度と戻ることはありません。』
アトラクションの注意事項のようなセリフを言い終えると、案内人は私の目の前をてくてく進み出す。
私は記憶のランタンをギュッと握りしめて彼の後を追って行った。
冬へ
やっほ〜 ᐕ)ノ 久しぶりだね。
また今年も君に会える感動で打ち震えております。…なんちゃって、僕は寒いの大嫌いだから、本当は寒さで体が震えております!
正直、会いたくなかったよ笑
でも君は何食わぬ顔して毎年いつの間にかやってくるから、僕はもう諦めた。
まぁ、君いい所もあるからね。
景色がすごく綺麗だったり、家族団欒させてくれたり、歳末セールとかなにかとお得だったり笑
寒いのは凄く嫌だけど、君の事は嫌いじゃないよ(,,- -,,)笑笑
P.S.
今年も、真っ白で綺麗な雪を待ってまーす!
親愛なる冬へ