27(ツナ)

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8/11/2025, 11:09:20 AM

こぼれたアイスクリーム

中3の夏休み、人生で初めての彼氏ができた。
嬉しくて気分がふわふわして毎日楽しかった。

夏休みのある日、彼が公園にデートに誘ってくれた。いつも制服姿だから、私服は一段と気合いが入る。
待ち合わせの10分前に公園に着くと、彼はもう待っていた。

「あ、あの、おはよ!ごめん!待った?」
「おっ!おは、よう。全然、全然!お腹すいて先にアイス食べてた!」
ふと見ると、彼の手には溶けかけたアイスクリームが暑さでこぼれそうだった。
「あ!アイスこぼれそう、気をつけて!」
「えっ!?おわっ!危ねぇ。ありがとう。……いつもと違うからさ。…その、服とか。か、か、かわ、可愛いくて。」
「へっ!?」

そうこうしてるうちに彼の手にあったアイスクリームは結局こぼれてしまった。

8/10/2025, 1:38:09 PM

やさしさなんて

やさしさって色んな形がある。
純粋な思いやりのあるやさしさ
見返りを求めた裏のあるやさしさ
期待して敢えて厳しくするやさしさ
損得勘定を考えたやさしさ

やさしさなんて、その人の使い方、相手の受け取り方しだいで様々変化する。

あなたはそれでも"優しい"人が好き?

8/9/2025, 11:17:38 AM

風を感じて

車窓から少し顔を出して爽やかな海風を感じる。
隣で運転している友人はずっと口を噤んだまま。車内には未だどんよりした空気が漂う。
「…運転お疲れ。なぁ、横見てみ!海!」
明るく振る舞うが、友人は顔面蒼白でしかめっ面をして運転をしていた。
しばらくすると、崖の近くで車が止まる。
「着いたぞ。」
そう言うと、トランクを開けた。
「手伝え。絶対に誰にも見られるなよ!周りを確認しろ。誰かに見られてたら俺らはおしまいだ。」
辺りはすっかり暗くなっていた。暗闇にどこからともなく不気味な波音がこだまする。
「ん。誰もいないから大丈夫だ。…さっさと終わらせよう。」
トランクからビニールシートに包まれた遺体を出して、急ぎ足で海に投げ棄てる。
崖の下を覗きこむと生ぬるくて気分の悪い風を感じた。

8/8/2025, 11:12:43 AM

夢じゃない

放課後の教室。
暖かい日差しに照らされて眠る君。
そっと隣に座って、あどけない寝顔を眺める。

「う、んー。ふ、ふへへへ。」
突然、笑いだした。
きっと面白い夢でも見てるんだろうな。
そのあまりの可愛さに君に近づいて呟いた。
「…好きだよ。」
「……ぁたしも。好き!ん〜んふふふ。」
「!?」
えっと、まさか、起きてる!?いや、完全に寝てる。それとも、これは俺の夢?
思いっきり自分のほっぺをつねった。

「…いっ、た。夢じゃ、ない。」

8/7/2025, 10:52:47 AM

心の羅針盤

心には羅針盤がある。
『胸に手を当てて聞く』という言葉があるが、それこそが羅針盤だ。

答えに迷ったら、胸に手を当てて見て欲しい。
心が反応していれば答えはYES。
心が動かなければ答えはNOだ。
進むべき道は常に決まっている、誰もが心の羅針盤を持って人生という大海原を航海しているのだ。

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