狭い部屋だった。
君といる時はあんなにも狭く感じていたのに、こんなにも広かっなんて。
こんなにも寂しかったなんて。
自分の声が反響する、もの寂しい部屋に一人たたずむ。
終わりなき旅
高い高い山があり、急斜面な谷があり、地が固まってないぬかるんだ道がある。
前に進めぬ程の突風。身体が自然と進むほどの追い風。青々とした空、前が見えない程の曇った空。降り続ける雨。たくさんの景色がある。
同じ景色、同じ道は決してない。
それぞれの旅人がそれぞれのみちを歩んでいる。
終わりなき“人生”という旅を。
(理想のあなた)
“私はありのままのあなたが好きよ。”
何度も何度も私はあなたに伝えてきたわ。
子供のように無邪気に笑うあなた。
嘘をつくとき視線が落ち着かないあなた。
話す時、私を不快にさせないよう一つ一つ言葉を丁寧に紡いでくれるあなた。
一つとして欠けてはならない、あなたの個性。
あなたのすべてが愛おしいの。
でも、私が愛するあなたと、あなたが想い描く理想のあなたは全く違うのね。
こんなにも狂おしい程愛しているのに。
ありのままではいけないの??
私が愛しているあなたを、あなたが愛してくれますように。
恋物語
君の白く透き通った肌に手を触れたいと思った。
君の熟れた桃の様な艶やかな唇に口付けをしたいと願った。
君の澄んだ琥珀の瞳に僕だけを映して欲しいと祈った。
君の亜麻色の指通りの良い長い髪に顔を埋め、君に愛を囁きたいと神へとすがった。
君の小さく愛らしい手を僕の手で覆いつくし、連れ去りたいと夢みた。
平民の僕には到底叶うことの無い、高嶺の花の君への恋物語。
明日世界が終わるなら、私は仕事に行かず家族と共に過ごすだろう。
明日世界が終わるなら、家族に友人に、恋人に今までの感謝と愛の言葉を掛けるだろう。
明日世界が終わるなら、今までの楽しかった思い出を胸に、幸せに包まれて現実を受け止めるだろう。
明日世界が終わるなら、ダイエットなんかやめて好き勝手暴飲暴食するだろう。
明日世界が終わるなら、馬鹿みたいに散財して富豪気分を味わって死にたい!!!!