“涙の星屑” (テーマ:星空の下で)
星屑を売り旅をする商人が居た。
街で集めた星屑を小瓶に詰めて人々へ売っていた。
星屑を売る商人が居るらしいとウワサはたちまち広がった。
人々は商人が自分の国へ街へ来ることを心待ちにしていた。
ある人は星屑を大切な人へ贈るという。ある人は星屑をケーキの上へ振りかけて輝かせるという。
使い方は人それぞれだった。
ある国ではへびつかい座の涙が星屑となり降り注いでいた。
へびつかい座は名医アスクレピオスの姿であった。アスクレピオスは太陽の神アポロンの息子で、いて座になっているケンタウルス族のケイロンに育てれた。 アスクレピオスは死人までよみがえらせようとしたため、ゼウスの怒りに触れて星座になってしまったのだ。その後悔の涙なのだろう。商人は満遍なく涙の星屑を拾い集め小瓶に詰めた。
とある砂漠では双子座の涙が星屑になり降り注いだ。
双子の兄弟で仲が良かったカストルとポルック。しかし兄カストルが戦で命を落としてしまったのだ。父であるゼウスの血を引き継いだポルックスは不死身であり、ポルックス自身は死ぬ事ができなかったのだ。ポルックスは父ゼウスに自らの死を懇願し星座にしてもらった。そう、砂漠で降り注いだ星屑の涙とは、再会の感動の涙であった。
商人は余すことなく星屑を拾い集め、また小瓶へと移した。
そうやって商人は星屑を集め各地を旅した。
ある時、商人は1人の旅人と出会った。旅人は語り部だという。商人は今まで旅して拾い集めた星屑の話を旅人へ語った。旅人はとても興味深そうに商人の話を聞いていた。
最後まで話を聞き終えると旅人は商人を見つめ
「この星空の下、たくさんの物語を見て聞いてきた。驚くような話し、旨を痛めるような悲壮な話したくさんあった。しかし、この空の上でも物語があり喜怒哀楽のなか目まぐるしく回っているのだな。語り部として受け継ぎ私がそなたの代わりに人々へ伝えていこう。」と感慨深く呟いた。
旅人は1番気に入った話の星座の星屑を商人から買い、旅路へとついた。
商人と旅人は星空の下、自分の物語を進めるべく歩みだした。
エイプリルフール
あなたのことが好き。
ホントの気持ちを言いたいけど、断られたら悲しいから。
エイプリルフールに肖って伝えさせて。
“あなたが好き”
幸せに
幸せに過ごすって簡単なようで難しい。
でも、そう感じるのは自分が何事にも卑屈に捉えているからなのかもしれない。
気持ち一つで、小さな日常が幸せに感じることもできる。
今日も1日事故なく過ごせた。幸せだったな。
仕事でミスすることなく終わった。幸せだったな。
今日も家族が元気に過ごせてる。幸せだな。
大切な友達に囲まれている。幸せだな。
恋人に大切にされている。幸せだな。
仕事がある。日々の暮らしに困らない程度のお金はある。食事に住む場所に困らない。
なんて幸せなんだろう。
日々の小さな幸せに感謝を。
何気ないふり
賑やかな居酒屋に1人の女性がいた。
西野 愛。髪は艶やかな黒髪。色白な肌に舞うような桜色の唇。瞳は髪と同じ闇を映したような黒い瞳。20代半ばで仕事はアロマセラピストをしながら趣味程度でタロット占いをしている。
愛が占いを好きになったのは祖母の影響だった。いつもタロットを大事に見つめ、机には綺麗な天然石で溢れていた。
なんて綺麗なんだろう。愛は天界にも似たような神秘的な祖母の家が大好きだった。
それからというもの、愛は祖母の家を訪れる度タロットに触れたくさんの知識を祖母から受け取った。
愛のタロットはよく当たると巷で有名になった。
今日のお客さんはアロマセラピーをよく利用してくれている人だった。同世代のとても可愛らしい女性だ。女性は自分の恋愛運を占って欲しいとの事だった。
先日呑み会で会った男性が気になるらしく、どんな男性なのか自分と付き合えるのか気になった様だ。
タロットカードとオラクルカードを使って愛は占った。
カップのエースが正位置で出た。カップのエースは愛情の始まりを表している。気になる人と両想いになれる可能性があるということだ。
「「素敵だな」と感じる人が身近にいれば、思いやりのココロを持ちながら接するのがおすすめです。思いやりが相手に伝われば自然と繋がるように感じます。」
愛の言葉に女性は嬉しさを隠しきれない様子だった。それからは男性の心理的な特徴やこれからの助言をカードに聞き、占った。女性は結果に満足気に店をあとにした。
居酒屋で1人、愛は今日のことを思い出し最近自分には全く恋愛に無縁だったなと思い返した。
ふと目を先にやると1人の男性が愛を見つめていた。目が合った瞬間、男性は愛に微笑み会釈をした。愛は何気ないふりをして、会釈し返した。内心はとても焦り、脈は派手に打ち急いだ。
(こんなシチュエーションなれてない。)
愛は深呼吸をして平常心、平常心と心で呟いた。
“一目惚れ”
愛は初めて経験した。いつも相手を知ってからしか好きにならない、冒険なんて一切しない慎重な性格だったから。
彼とどうなりたいのか。彼はどんな気分で自分に会釈したのか。今すぐにでもタロットを広げて占いたいくらいだった
そんなことしなくても、帰り際に彼から連絡先を教えて欲しいと声をかけられるなんて、知る由もなかったから。
見つめられると
あなたに見つめられると、わたしは無敵になってなんでも出来そうな気がする。
あなたに見つめられると、わたしの背中に羽が生えて身体が宙に舞ってどこへでも行けそうな気がする。
あなたに見つめられると、わたしはここに居ていいんだ、生きていていいんだって思える。
あなたに見つめられると、心が軽くなってまた何度でも何度でも頑張れそうな気がする。
あなたに見つめられると、身体が燃えるように熱くなって生きてるんだって実感出できる。
あなたに見つめられると、わたしの心臓が早足になってあなたに大好きって伝えてるの。
あなたに見つめられると、私は強くなれる。
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この頃、物語を書くのを仕事を言い訳にしてサボってます。どうもパーティ全滅勇者です。
皆さんの「あなた」は誰ですか??
恋人?片思いの人?それとも推し?
好きな人が居るだけで、一日が彩ってみえて何でも頑張れますよね!
恋人とデート。推しのライブやサイン会。片想いのあの人とのLINE。
頑張るための活力は大事ですよね✨
人生の素晴らしいスパイスです♪