君は今
君は今、何してるのかな。私のこと、覚えてるかな。まあ、覚えてないかな。…寂しいな。
初恋の人を、度々思い出す時がある。どうしようもなく好きで、この想いを捨てきれない切なさに浸っていた、あの中学生時代。
どうでもいいことでも、頭の記憶の中から消えて、もう2度とその人の中から私が消えることは、どんなに悲しいことなんだろう。
ねぇ、君は今…君も今、私のことを想っている?
太陽のような
太陽があれば、元気がなくなり茎が折れた花も、元気になる。太陽のような、そんな存在に出会えたら、どんなにいいんだろう。物語みたいな、太陽のような存在の人をいつだって望んでいる。
でも、いつだって近くにいて。私が無理して笑ったらデコピンしてきて、最終的に私に嫌われても、いつも近くにいる。そんな人が、本当は太陽だった。
この人がいなきゃ、私は生きていけないね。
太陽は、あなただ。
生きてほしい。太陽は、あなたです。
待ってて
まだ、行かないで。
まだ、何も変わらないで。
まだ、このままでいたいよ。
離れたくないよ、そう思えたのは君だけなんだ。
待っててほしい。ちょっと、我慢になってしまうかもしれないね。でも、私からの最後のお願い。
このまま、何も変わらないで。
君のままでいてほしい。
伝えたい
今、思ったことを伝える。
私は、それがうまく出来ない。言語化するのが難しくて、つい意味不明な変なことを言ってしまう。
それでも、相手は笑ってくれる。周りの人は優しいから、甘えてしまっているだけかもしれないけど、あなたは面白いと笑って言ってくれる人もいる。
大丈夫。それでいい、大丈夫。
うまく言葉に出来なくても、そのままの自分を優しく笑ってくれる人がいる。私は、そのままの自分でいい、を言葉にして伝えたい。
言葉に出来ないことは沢山あるけれど、私は言葉を愛したい。
花束
花には、花言葉という人間が勝手に花につけた、綺麗事の言葉がある。僕は、綺麗事で付けられたような、花言葉が嫌いだ。花が可哀想である。
「ねぇこれ、受け取って、くれないかな」
頬を桜色に染めた彼女から差し出されたのは、花束だった。紫色のスミレだった。
「どこかで買った?それともなに?どっか道で拾ったやつ?あー花言葉?俺ね、嫌いなのそーいうの」
冷たく言い放った。でも、彼女は負けなかった。
「私が、育てた」
「…え?」
「あなたのために、毎日水やってこんなに咲いた。花言葉?どうでもいい。私は、ただ君に想いを伝えたかっただけ。私は、この花言葉が好き」
そして、彼女は僕に一歩近づく。
「愛してる。そういうとこも」
所詮は綺麗ごと。
でも、その綺麗事は、誰かを幸せにする。誰かを素敵だなと思わせて、運命を変えてくれる。
「…ありがと。受け取る」
「よっしゃ」
紫色のスミレの花束を持った彼女は、とても美しく、綺麗だった。