神埜

Open App
7/2/2023, 9:45:50 PM

#日差し

朝起きるとカーテンの隙間から日差しが差し込んでいる。

この光を浴びると目がぱっちりと覚めて、さて今日は何をしようかな。と考える。

やらなければならない事を終わらせて、まだ日差しが差し込む時間なら、窓辺に座椅子を持っていき、本を積み、コーヒーを準備する。軽食か、個包装のお菓子もあると尚良いな。

さぁ、久しぶりの休日だ。
残りわずかでも最後まで楽しもうか。



7/1/2023, 3:43:32 PM

#窓越しに見えるのは

なに黄昏てんだよ。

なんて茶化そうとしたお前の顔は随分と苦しそうで、窓に反射したその顔を見て俺は内心唇の端を吊り上げる。

きっとお前は、俺が窓から最近よく名前を口にするようになった女を見ている、と思っているんだろうけど、本当に俺が見ているのはお前だけなんだよ。

いい加減気付け、ばーか。
まぁ、気付けねぇのも仕方ねぇけどさ。

6/30/2023, 5:42:01 PM

#赤い糸

運命の赤い糸って本当にあるのかな。

そういった君はどこか上の空で、教室で黄昏ていた。

なに黄昏てんだよ。なんて茶化してみたものの、君の瞳は最近よく追っている人物から離れない。

なぁ、運命の赤い糸って、なんだろうな。
運命が赤い糸だと言うのなら、俺の心に芽生えたこの感情はなんなんだろうな。

6/29/2023, 1:25:25 PM

#入道雲

僕の日常は毎日が雨模様。

生きてて良かった、なんて思った事は生まれてこの方覚えてる限りでは1度もない。

友達が出来てもいつの間にか嫌われる。

親には捨てられて、顔すら覚えてない。

毎日毎日死にたくて、だけど死ぬ勇気なんかなくて、ただ無気力に生きる。


こんな事ばかり考えてたらまた死にたくなってきた。

あぁ、今日も心の中には入道雲が立ち込めてきた。

6/28/2023, 3:05:54 PM

#夏

夏が来ると毎年思い出すことがある。

そう言ったのは友人のA。
何何?暇を持て余していた俺はAのその話を聞くことにした。

いや、な?昔、池で溺れたことがあったんだよ俺。その時に助けてくれてのが誰だったかなってさ。

はあ?そんなの親とか救助のひととかじゃねぇの?
俺はそう言って、なんだと肩透かしを食らった気分だ。こいつの言う昔がどれほど前のことかは知らないが、きっとこいつを助けたと言うなら大人だろう。
しかしAは違うんだ、と言った。

いや、大人じゃなくて子供なんだ。これは確実。でも、助かったあと目を覚ましたらどこにもその子どもの姿は無くてさ。親とかに聞いても知らない、お前は多分運良く岸に辿り着いたんだろって。
おかしいよな。

お前の気の所為じゃねぇの?

いやぁ。それも考えたんだけどさ、約束を覚えてんだよな。その子と交わした、10年後に迎えに来るねって。約束。
それで、10年後っていうのがさ、今年、なんだ。
そうひとりごちるAの後ろにはナニカが立っていた。

――さあ、イキマショウ。ヤクソクノトキダヨ

Next