モノクロの部屋に混沌が満ちる。
ザザザザと途切れ途切れに、ノイズが流れるテレビの横からカーテンをすり抜けて、徐々に激しく音が響く。
更に世界は薄暗くなり、ザーザーと、音が強くなる。
唯一の灯りは灰色のテレビだけで、明日も同じような日が続くだろうと、ぼんやり考えていた。
その思考も闇に融け、いつしか消えていく。
瞼を閉じて、たまには雨の日もありかもしれないと、遠くなるノイズを聴きながら。
とっくに雨は止んでいて、ノイズも止まり、モノクロの世界ももう終わり。
ティーカップを置いて、カーテンを開ける。雲の隙間に見える陽が、もう沈みかけている。
実際は、雨の降った土曜の昼下がりに、甘い甘い紅茶を飲んでうたた寝をしていただけ。
『ティーカップ』
力で支配して、何も聞こえないふりをして傷付けた。泣き声も無視して、ただただ自分勝手にぶつけた。君にとって痛いだけの感情。
一方通行で成り立ってなんかいない。ただ自分一人の感情を、きっと『愛』なんて言わないだろう。この感情はただの『エゴ』。君を傷付けるだけだとわかっている。
そうだとしても、止められない感情。本当は、止めないといけない感情。
一番泣きたいのは君なのに、気付かれないように自分も泣く。意味のない謝罪の言葉を小さく呟く。それすら『エゴ』だというのに。
本当は、ただ寂しかっただけなんだと。そう言ったら、受け止めてもらえただろうか?
そんなことを考えたって、どうしようもない。もう今更、『愛』などと言う資格もない。
あぁ、これが本当に『愛』だったらよかったのに。
『寂しくて』
この美しい透明な羽根を気に入っていた。
今日もこの羽根を見せびらかすように舞う。
「やだ! 気持ち悪い!」
人間に叩き落とされた。
人間は、私達のことが嫌いみたい。
こんなに美しいのに。どうしても分かり合えないんだ。
『透明な羽根』
これ以上は、入ってこないでください。
今、私は大いに傷付いているんです。落ち込んでいるんです。
この境界線を越えないで。これ以上、傷付きたくないから。
それなのに、あなたは入ってくる。この境界線を越えて。
それが不快で、それなのに嬉しい。
こんなことして、許してあげるのは、あなただけだから。
「ところで、どうして落ち込んでるの?」
「投稿アプリに、毎日投稿してるのに、前回投稿忘れちゃったから」
「自分のせいやないかい」
『心の境界線』
灯りが暗闇を煌々と照らす。
この光は、僕らの希望だ。僕ら明るく照らす、一筋の光だ。だって、こんなにも心まで明るくしてくれる。
「うおおおおお! 騒ぐぞー!」
「おぉー!」
雄叫びを上げる。
楽し過ぎる。みんなで囲うキャンプファイヤー。
『灯火を囲んで』
冬だ。冬がやって来た。
冬を迎える支度をする。ゆっくり眠る為、食べ物を部屋にたくさん集めた。
「いつまでこもってるの! いい加減部屋を出て働きなさい!」
あーあー何も聞こえない。
さて、冬眠を始めよう。春までおやすみなさい。
『冬支度』