川柳えむ

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 モノクロの部屋に混沌が満ちる。
 ザザザザと途切れ途切れに、ノイズが流れるテレビの横からカーテンをすり抜けて、徐々に激しく音が響く。
 更に世界は薄暗くなり、ザーザーと、音が強くなる。
 唯一の灯りは灰色のテレビだけで、明日も同じような日が続くだろうと、ぼんやり考えていた。
 その思考も闇に融け、いつしか消えていく。
 瞼を閉じて、たまには雨の日もありかもしれないと、遠くなるノイズを聴きながら。

 とっくに雨は止んでいて、ノイズも止まり、モノクロの世界ももう終わり。
 ティーカップを置いて、カーテンを開ける。雲の隙間に見える陽が、もう沈みかけている。

 実際は、雨の降った土曜の昼下がりに、甘い甘い紅茶を飲んでうたた寝をしていただけ。


『ティーカップ』

11/12/2025, 5:02:25 AM