ゆう

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5/5/2025, 9:38:56 AM

「次に目が合ったら告白しよう。」

少年はそう考えていた。

少女は目を反らした。

少年は目を伏せた。

少年は諦めた。


「次に目が合ったら告白しよう。」

少女はそう考えていた。

少年は目を伏せた。

少女は諦めた。




すれ
 違う
  瞳
    完劇

5/4/2025, 9:28:06 AM

青い男と
青い女

二人はまだ
青かった

店頭に並んだ
熟れる前の二本のバナナのような

未熟だった
未完だった

でもね、
青も塗り重ねれば

限りなく黒に近くなる
黒に染まる

だからいまは、

青いままでいい
青のままがいい

いつか青くなくなる

その日まで





青い   終
い    劇

5/3/2025, 5:39:34 AM

甘い記憶?

苦い過去?

そういうのは全部自分が引き連れてくるもんだ。

自分の中になければ、それはない。

誰かを嫌だと思ったり、あいつ嫌いと思ったりすることもない。

それらはすべて自分の意識が投影させて見せている現実さ。

君の中になければ、現実にも投影されない。

君が悟りの境地に達すれば、

この世は永遠の無常のパラダイスさ。

さぁ、好きにやれよ。

好きに生きれよ。

小さいことは気にするな。

いや、いずれ気にならなくなる。


大丈夫。


おまえはもっと大きい。


おまえの魂を解放してやれ。




sweet
memories

5/2/2025, 9:38:11 AM

風 と 風邪、

にはたぶん相関関係があって、

風に邪がついて=風邪になるんだね。

つまり、いい風に吹かれると風邪引かない。

悪い風に吹かれると風邪を引く。

例えるなら、

草原のそよ風と、工業地帯の工場の排風、

の違い、のような。

そして、たとえ悪い風でも風邪引かないのが免疫というわけだね。

……

……今日はヨーグルト、食べよう(乳酸菌)





 と 完
   劇

4/30/2025, 1:28:26 PM

「それは極めて不規則な動きだった。」

仕事が終わり、
玄関を開け、
靴を脱ぎ、
ベッドに寝転がる。

たったそれだけのはずなのに、
ベッドに着いた頃、
私は息を切らしていた。

はぁはぁ…

ゼェゼェ…

私の部屋は、
足を置けるポイントが限られていた。
まるでツイスターゲームだ。

他はペットボトルやティッシュやレジ袋、etc…が散乱していて
目も当てられない。

なぜかって?
恋人が片付けられない人だからだ。

私?
数日前に腕を怪我してしまって、今は片付けられないのだ。
無理に片付けようとすると、
痛くて「ぎゃぴぃ!!」ってなる。

玄関からベッドまでの道のりは、
まるで登山かアスレチックでもしてるかのようだ。
部屋でこんな大股開きすること、ある?

動線はぐちゃぐちゃだ。
自分が歩んだ軌跡を線で結んだら、変な幾何学模様ができそうだ。

でも、坂の上に住んでいる人の方が長生きすると聞いたことがある。

運動になるからだそうだ。

じゃあ、この一見無駄に思えるこの動きも、
長生きに貢献しているのだろうか。

そう思うと、苛立っていた気持ちも
少しは和らいだのだった。




 跡
  終
   劇

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