ゆう

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4/5/2025, 9:02:30 AM

「春風 桜 (はるかぜ さくら) です。
 よろしくお願いします。」

4月。
新学期と共に転校生がやってきた。
その女の子は春風 桜と言って、
髪に桜のブローチをつけていた。

その姿があまりにかわいくて、
僕は一目惚れしてしまった。

隣の席に座ったその子は、
ふわっと桜の匂いがした。

僕は毎日、
一瞬だけ鬼のように素速く目を走らせ、
隣に座る彼女を何度も盗み見した。
その度に鼓動がドクンと脈打つのを感じた。

ずっと隣で盗み見るだけだった。

5月。
GW終わりの学校から、
彼女は消えていた。

「桜の精」

そんな本を図書室で読んだ。

桜咲く季節に現れ、
桜と共に散る。

彼女もきっと桜の精だったんだろうと、
そう思った。

どこからともなく桜の花びらがひらひらと舞い、
僕の手の平に落ちた。

手の平でしおれていく花びら。

その花びらを見つめ、
見つめながら僕は声を出さずに少し泣いた。



『桜』 完

4/2/2025, 2:56:02 PM

「映画なのにジャイアンがいい奴じゃない?」

空に向かって矢を放ったら、
地球を一周して自分に刺さるくらい、
ありえないことなのだ、それは。



『空に向かって』

4/1/2025, 9:07:41 AM

またね!今日。

明日は、どんな明日に出会えるかな?


『またね!』
おわり

3/30/2025, 11:33:58 AM

自由が好きだ。

だから、風が好きだ。

何にもとらわれない。

自由に、自分のしたいように、

そうして生きていきたい。

少し甘い、暖かい風が吹いた。

もう春だなと思った。

何か始めるにはいい季節だ。

私はまずアメリカ合衆国50州を暗記してみた。

夢は、この宇宙のすべてを暗記すること。かな。

暗記したことをどう使うかには興味がない。

ただただ、暗記が好きなだけなのだった。



「春風とともに」

Fin

3/29/2025, 10:10:34 AM

どうして君が泣くの?

涙を流しているのは私なのに。

そうして、私は君の頭に銃口を突きつけたんだ。



『涙』

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