「昔は火だったんだって」
枕元のライトをみて親父がいった
「火は一晩もたない内に消えちまう」
「でも電気は一晩中消えることはない」
昔は不便だったんだな、と思った
でも、俺だったら夜の闇、漆黒の闇に、
抗えない自然の驚異を感じて畏敬の念を感じられてゾクゾクするし、
闇の中で火を灯し枕元でこっそり書物なんかを読む方がワクワクしそう、って文明の利器を使いこなし現代に暮らす俺はそう思うんだ。
憧れみたいなものがあるんだ。
だから、電気よりも火の生活の方が楽しいかもしれないし、ワクワクするかもしれないし、電気は電気でやっぱり便利だし、明るいし、楽しいし、
感じ方次第なんだなって思った。かな。
そして、いつのまにか俺は眠ってしまって、
枕元のライトは消えていて、夜の闇に溶けるように眠っていた。
ZZZ...
『小さな幸せ』
君の顔形、仕草、息遣いは全て記憶しているから、
だから、君の顔形、仕草、息遣いに似た人を好きになってしまう。
それを「類似性の法則」っていうんだって。
『記憶』
おわり
「なぜ魔王を倒さなければならないの?」
魔王なんて勝手にさせといたらいいじゃん。
世界がめちゃめちゃになるから?
生活が脅かされるから?
直接危害を被るから?
だから、戦う…
なんて少年漫画のようにはなれない。
しっくりこない。
なぜ戦うのか?の説明付けがされてないから納得できない。
デフォルトで魔王を倒すって目標が設定付けされてるのがしっくりこない。
魔王にも家族が家庭が子供がいるかもしれないじゃない。
そこは描かないでいいの?
最初から悪い奴ってことでいいの?
だから、倒すの?
だとしたら、正義って、悪にもなりかねないんじゃないの。
わたしだったら、魔王を倒すっていう初期設定を
カフェでまったり読書しながらカフェオレを飲むっていう設定に書き換えるけどな。
そこで魔王軍の手下にでもやられるかもしれないけど。
わたしは、たぶん戦わない。
そして、暗雲の空の下、
芝生の上に寝転んだ。
空を見上げながら、こう思った。
光が射し込まない暗雲の曇天の空でも、
いつでも気持ちさえあれば、
きっと太陽を感じられるさ。
ってね。
『曇り』
EMD
君と一緒に見た景色
…なんてないことに気づいた。
だって、
一人一人見てる世界は
違うのだから。
『君と見た景色』
WORLD END
どこを目指してるか
わからない
なぜやりたくないことを
やらなくてはいけないの?
それは
本当にやりたいことを
知るために
やりたくないことをやるんだね
そうすれば
これはやりたくない
これやりたい
ってわかるだろう?
『どこ?』
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