「昔は火だったんだって」
枕元のライトをみて親父がいった
「火は一晩もたない内に消えちまう」
「でも電気は一晩中消えることはない」
昔は不便だったんだな、と思った
でも、俺だったら夜の闇、漆黒の闇に、
抗えない自然の驚異を感じて畏敬の念を感じられてゾクゾクするし、
闇の中で火を灯し枕元でこっそり書物なんかを読む方がワクワクしそう、って文明の利器を使いこなし現代に暮らす俺はそう思うんだ。
憧れみたいなものがあるんだ。
だから、電気よりも火の生活の方が楽しいかもしれないし、ワクワクするかもしれないし、電気は電気でやっぱり便利だし、明るいし、楽しいし、
感じ方次第なんだなって思った。かな。
そして、いつのまにか俺は眠ってしまって、
枕元のライトは消えていて、夜の闇に溶けるように眠っていた。
ZZZ...
『小さな幸せ』
3/29/2025, 4:31:58 AM