「相手に悟られている」
と感じると、途端に心が落ち着かなくなる。
そうして「落ち着かなくなっていることが相手にバレている」
と感じると、ますます落ち着かなくなる。
発端は自分なのだが、
急にまわりの視線が気になる時があるだろう?
自分がそわそわし出したことに相手が気づいて、
相手が自分に気を遣っているのを感じたりすると、
さらにそわそわに拍車がかかる。
落ち着かなくなる。もうあかん。
気ぃつかわんといて。って思う。
相手が気を遣い出した=自分の異変に気づいた
=自分の内面を察した=自分の内面がバレている
=自分の内面が悟られている
という方程式が成り立ってしまう。
やめてほしい。
いや、相手は悪くないんだけどさ。
いや、気のせいかもしれないんだけどさ。
その気まずさに耐えられないのだ。
『あはは、大丈夫だよー』
『気まずくってもいいじゃない』
『気まずくって何が悪い?って開き直るくらいでいいんだよー』
と漫画「東京大学物語」の水野遥似の少女の声が聞こえた。
たまに聞こえるのである。
『そういう時はタスクを与えるといいんだよー』
『何かに集中してる時は気にならなくなるよ』
『君、集中力はあるもんね』
『私、知ってるよ』
甘い匂いの春の風に、
甘い匂いのする髪を揺れさせて、
水野遥似の少女はにこにこしながら言った。
その甘い匂いに、またそわそわしたのだった。
―心のざわめき―
<壱>
完
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「拝啓
あなたはいま、心がざわざわしているでしょうか?
わざわざこれを書くということは、もうお分かりですよね。」
という手紙を、ゆうべ机の一番上の引き出しの奥から発見したが、
ベッドの下になにかの気配を感じたこと以外は
特に変わったところはなかった。
―心のざわめき―
<弐>
完
「秘密の場所は絶対誰にも教えたくない」
共有したくない
シェアしたくない
SNSが好きじゃない
発信したくない
本当に大事なものは絶対誰にも教えない
その場所でたばこを吸ってる奴がいたから消した
その場所で空缶をポイ捨てした奴がいたから消した
その場所でカップ酒をポイ捨てした奴がいたから消した
その場所でカッコつけてる奴がいたから消した
嫌な奴をすべて消した
嫌なものをすべて消した
嫌なことをすべて消した
空は高く青く染まり、
海は深く蒼く染まり、
そして私は透明だった。
『透明』
END
「自分の人生をもっとクリエイトしようと思う」
そう心の中で繰り返していた。
仕事だからと、みんなそうしているからといって、
やりたくないことをするには限度があり、
自分で決めたことならいいが、
決めてないし、やりたくないことをやることは
自分にとっていいことではないと感じる。
それは自分にとって幸せではないからだ。
流された人生。
そんなのは嫌だと思った。
意志を、我を貫くのだ。
こうしたいと思ったことを貫けば、きっと幸せさ。
流される日々を繰り返すのか、
自分の人生は自分でクリエイトする日々を送るのか、
人生の分かれ道だ。
これは自分にとってターニングポイントなのだ。
そして、それはよりハッピーな日々へのきっかけに過ぎないのだ。
だから、大丈夫。
なにがあっても、
それを忘れなければ、
幸せでいられるさ。
『終わり、また初まる、』
END.LESS
ママはね、
ひとはしんだらお星さまになるっていってたから、
わたしは、
「じゃあ、空はどんどんお星さまだらけになっちゃうね」
っていったんだ。
星
END
切実な話をしようか
わたしはたばこが嫌いである
嫌煙家である
ノースモーキンガーである
この世からなくなればいいのになぁと思っている
よって願いは1つしかない
戦争のない平和な世界である
なくなればいいのはたばこよりも先に戦争であったようだ
願いが1つ叶うならば
完