探していた。
物をではない。
理由を探していた。
ある時を境にぱったりと見なくなった。
いや、気づいたら消えていたのだ。
物を、ではない。
理由でもない。
概念が消えていたのだ。
それがどんなものか思い出せない。
おぼろげだ。
使途不明だ。
物でもない。
理由でもない。
概念でもない。
存在が消えていたのだ。
天界にあるという概念の墓場。
そこにある木製の引き出しの中にそれは仕舞われていた。
引き出しの中は暗くて寂しそうだ。
その引き出しの隅にそれはあった。
古い概念の引き出しと新たな概念の引き出しがあり、
古い概念と入れ替えに新たな概念が取り出されていた。
新たな概念の引き出しは空になっていた。
何が仕舞われているかわかるように、
引き出しにはそれぞれ名前が書いてあった。
こうして古い概念が仕舞われては新たな概念が生まれていくのだろう、か。
引き出しにはそれぞれこう書いてあった。
「手紙」
「LINE」
『手紙の行方』
完
はぁ、最近私輝いてない…
元気がない。
体力がない。
気力がない。
昼間は常に眠いし、夜はもっと眠いし、帰ったら寝るだけ。
趣味的なことをやる元気もない。
てか、趣味ってなんだっけ?
ほら、こうして歩いてるだけで息切れしそうだ。
なぜなのか。
『それはね、本当の君は眠ってしまっているからさ』
声が聞こえた。
銀髪の彼だった。
『眠いというのは気分じゃない』
『本当に眠っているからさ』
『なんのことかわからない、そんな顔をしているね』
『つまりこういうことさ』
『体は起きていても、君の本体は眠ってしまっているんだ』
『体が本体じゃない、君の本体は別にあるんだ』
『それは君の奥深くさ』
と、近未来ロボットアニメイションの銀髪の彼に似た彼が言った。
『それを思い出してごらん』
『現実があまりにも強すぎるんだね』
『だから現実が本体だと思ってしまうんだね』
『わかるよ』
『でも現実が「すべて」ではないのさ』
現実が強すぎる、か。
現実とはまやかしに過ぎないということか。
そう、現実はあまりにも強くて辛くて厳しくて、
心が疲れて、眠ってしまいたくなるんだ…
…
そして、私は眠ってしまった。
夢を見た。
幼い頃の夢だった。
どんな夢かは覚えていないけど、
とてもやさしくて、あたたかい夢だった。
『フフ…よかったね。』
と最後に銀髪の彼が言った。
そして、私は少し元気が出た。
夢の中で見た私の本体、
本当の私は、まばゆく輝いていた。
『輝き』
完
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月月月月月月月月月月月月 0
2
5
「1年間を振り返る」
ー完ー
黒いニットと白い糸くずの関係について
どんなに綺麗に洗った黒ニットでも、
必ず白い糸くずがついているってことは、
この世界には白い糸くずがいっぱいあるって、
いうことなんだね。
「とりとめもない話」完
「ねぇねぇ、イルミネーション見に行こうよ」
「そんで小沢健二のラブリー歌いながらくねくね踊ろうよ」
と美憂先生はいった。
それはいい考えだと僕は思った。
「イルミネーション」完