ゆう

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7/17/2024, 9:59:10 AM

晴天の、蒼天の、もくもくとした雲の空を見上げて、
ふと夏の終わりを感じた。

まだ梅雨も終わっていないのに?
これから夏本番だと云うのに?
浴衣着て恋人と花火大会行ったり(無理だよ…彼氏いないし私)、
海行ったり、
プール行ってウォータースライダーしたり、
縁側でスイカ食べながら種とばしたり、
畳の部屋で古い扇風機のぬるい風浴びながら昼寝したり、
そうめん食べたり、
カブトムシ探したり、
お祭り行って夜店でやきそば食べたり、いか焼き食べたり、みかんの水あめ食べたり、わたあめ食べたり、チョコバナナ食べたり、当たらないくじ引きみたいのやったり、射的に金魚すくいしたり、
遠出したり、
旅行行ったり、
喫茶店で涼んだり、
かき氷も食べたり、
夏休みの宿題ほったらかして遊びまくったり、
してないのに?

なぜだか夏の終わりを感じたのだ。

過去にそうして終わってしまった夏がきっとあったのだ。

夏は長いようであっという間だ。

だから、いま、このときを刻んでやるんだ。
やりたいこと全部やってやるんだ。
楽しみ尽くして楽しみ倒してやるんだ。

そんなことを思いながらふとYouTubeをつけっぱなししていたテレビに目をやると、乃木坂46の『好きというのはロックだぜ』が流れていた。
手帳に予定をビッシリ書いた女の子がその余白に「全部やる!!」と書いていた。

「ほら、かっきーだってそう言ってる」

そうつぶやきながら、私も手帳に予定を書き連ねようと手帳を探した。

『やっと気づいてくれたんだね』
『過去を悔いる思いがあるからこそ』
『人はいまを生きようと思えるのさ』

と、近未来ロボットアニメイションの銀髪の彼に似た声が聞こえた気がした。

すべては私次第なんだと思った。


いい夏にしたいと思った。



空を見上げて心に浮かんだこと 完

7/16/2024, 9:17:29 AM

終わりを終わりにしよう

終わるということを終わりにしよう

終わりなんてない

さよならにさよなら的な

世界は最初から何もはじまっていないし、

だから、終わりもない

すべてはいまここにあるだけなんだ


終わりにしよう 完

7/15/2024, 8:37:21 AM

僕の手をまずにゃんこの無力な手とつないで(ぽふっ)、
にゃんこの手を君の手につなぐ。

そして君の手を僕の手に。

こうして僕とにゃんこと君とで円環を作り、
世界中の車の下にいる猫を逃がす呪文を唱えたい。


手を取り合って 完

7/13/2024, 4:23:22 AM

天動説が信じられていた時代、地動説を唱えるものはきっと異端者扱いだったに違いない。

これまでずっとそうだと信じていたものが、そうではないと知る感覚はきっと斬新で新鮮で刺激的な体験に違いない。

そう、当たり前など何もないんだ。

L(長さ)D(奥行)H(高さ)のディメンションで立方体だと思っていたこの世界と、私が変わっていく予感がしていた。

なぜかはわからないけれど、そんな予感がしていた。

この世界にはもう少しちょっと上の次元がたくさんあって、そこでは私たちのような なにかが、私たちのこの世界のように当たり前に存在していて、当たり前のように生活しているみたいなのだ。

『そう、空間に含みがあることに、君は気づいたんだね。』
『君たちは自分の住んでいるこの空間が主役だと思っているのかい?』
『僕らの空間から眺めれば、この空間も脇役に見えるさ。』

そう近未来ロボットアニメイションの銀髪の彼に似た彼が言った。

それはさながら、時空間の天動説と地動説といったところだろうか。

『君たちが思ってる以上にこの世界は複雑なのさ。』
『でもシンプルさ。』
『それはさながらカゴから出る鳥のようにね。』
『その役目を、僕は託されたんだ。』

そう言いながら、近未来ロボットアニメイションの銀髪の彼に似た彼の銀髪は風に揺れていた。

『これまでずっとそうだと思っていたものを、信じてやまないなんて…君は素直なんだね。』

そうやって、銀髪の彼はそっと笑ってみせた。

その彼の笑顔に私はなんだか気恥ずかしくなって、すべてを見透かされているような気がして、そっと小さく頬を紅潮させた。


そうして私は、少しずつこの世界の蓋を一つ一つ外してみることにした。
それはとても刺激的な体験だった。
まだ見ぬ時空間の新しい私。

銀髪を揺れさせた風に風鈴が揺れていた夏の午後だった。

今年の夏は暑くなるだろうな、と思った。


『これまでずっと』 ー完ー

7/11/2024, 3:51:11 AM

「逆にイライラする度に親切にしてみたらどうだろうか」
そう言われて私は、はたと気づいたのだ。

そうさ、すべてはそれさ。
本来の君は豊かさと愛に満ち満ちているんだ。
嫌なことがあるたびに心を曇らせているだけなんだ。
それはエゴさ。

本来の君は黒ごまプリンにも、寒天ソーダにも、目玉焼きホットプレートにもなれるのさ。

そう近未来ロボットアニメイションの銀髪の彼に似た彼に言われ、
私はわたしであって私でなくて、地平の先にあるであろうわたしにも思いを馳せたのだ。

本当の私は、
きっとずっとここで眠っていたのに違いなかったのだ。


『目が覚めると』 ー完ー

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