「逆にイライラする度に親切にしてみたらどうだろうか」
そう言われて私は、はたと気づいたのだ。
そうさ、すべてはそれさ。
本来の君は豊かさと愛に満ち満ちているんだ。
嫌なことがあるたびに心を曇らせているだけなんだ。
それはエゴさ。
本来の君は黒ごまプリンにも、寒天ソーダにも、目玉焼きホットプレートにもなれるのさ。
そう近未来ロボットアニメイションの銀髪の彼に似た彼に言われ、
私はわたしであって私でなくて、地平の先にあるであろうわたしにも思いを馳せたのだ。
本当の私は、
きっとずっとここで眠っていたのに違いなかったのだ。
『目が覚めると』 ー完ー
7/11/2024, 3:51:11 AM