晴天の、蒼天の、もくもくとした雲の空を見上げて、
ふと夏の終わりを感じた。
まだ梅雨も終わっていないのに?
これから夏本番だと云うのに?
浴衣着て恋人と花火大会行ったり(無理だよ…彼氏いないし私)、
海行ったり、
プール行ってウォータースライダーしたり、
縁側でスイカ食べながら種とばしたり、
畳の部屋で古い扇風機のぬるい風浴びながら昼寝したり、
そうめん食べたり、
カブトムシ探したり、
お祭り行って夜店でやきそば食べたり、いか焼き食べたり、みかんの水あめ食べたり、わたあめ食べたり、チョコバナナ食べたり、当たらないくじ引きみたいのやったり、射的に金魚すくいしたり、
遠出したり、
旅行行ったり、
喫茶店で涼んだり、
かき氷も食べたり、
夏休みの宿題ほったらかして遊びまくったり、
してないのに?
なぜだか夏の終わりを感じたのだ。
過去にそうして終わってしまった夏がきっとあったのだ。
夏は長いようであっという間だ。
だから、いま、このときを刻んでやるんだ。
やりたいこと全部やってやるんだ。
楽しみ尽くして楽しみ倒してやるんだ。
そんなことを思いながらふとYouTubeをつけっぱなししていたテレビに目をやると、乃木坂46の『好きというのはロックだぜ』が流れていた。
手帳に予定をビッシリ書いた女の子がその余白に「全部やる!!」と書いていた。
「ほら、かっきーだってそう言ってる」
そうつぶやきながら、私も手帳に予定を書き連ねようと手帳を探した。
『やっと気づいてくれたんだね』
『過去を悔いる思いがあるからこそ』
『人はいまを生きようと思えるのさ』
と、近未来ロボットアニメイションの銀髪の彼に似た声が聞こえた気がした。
すべては私次第なんだと思った。
いい夏にしたいと思った。
空を見上げて心に浮かんだこと 完
7/17/2024, 9:59:10 AM