大事にしたい
大事にしたい、宝物。
大切な、宝物。
なのに、押しには弱いから……
人にあげてしまう。
譲ってしまう。
大切な物も
大切な人も
僕にとって大切な物。
全て《完全》には、大切にできなかった。
でも、
誰にも譲れない、大切な人や物。
今は、ちゃんと守っているよ。
失った後から後悔したくないから。
「“今度”は大切にするよ」
僕はお墓の前で静かに手を合わせた。
夜明け前
太陽に照らされて海がきらきらと光を反射している。
砂浜は透明の輝きを放っていて、綺麗な石がちらほら見える。とても美しい空気を沢山吸う。
そんなことを想像しつつ、
ベットで寝転がりながらスマホをいじる。
好きな歌を聴きながら、寝落ちしそうになる。
想像と現実って違うくて。
でも、夜明け前、
誰かが寝て、
誰かが起きて…
人それぞれの生活をしている。
現実ってのは、夜明け前にも変わらないものだね。
夜明け前になったら急に現実変わるわけじゃないし。
END
カレンダー(実話っぽく書いていますが創作です)
カレンダーは日にちと模様やイラストで賑やかに飾ってある。幼い頃、そんなカレンダーを見ては、イベントなどを楽しみに心待ちにしていた。
カレンダーの日付には、その日を生きた証として✘をする。でも、お母さんが亡くなってから、カレンダーは捨てられた。お母さんの生きた証が消えた。私の生きた証が消えた。
でもさ、今は大切な友人に囲まれて、大切な恋人がいて、幸せ。
お母さん、私は貴方のことを忘れません。
そして、貴方がくれた生きた証を。
私は、自分の生きた証を自分に刻みました。
大切な人たちと歩んできたその道こそが私の生きた証です。
私の生きた証が消えないように。
歩んできた道を、カレンダーに○をします。
でも、もう
カレンダーの○が途切れても。
カレンダーが捨てられても。
私の生きた証はあります。
お母さん、幼い私にカレンダーを、生きた証を教えてくれて、
ありがとう。
胸の鼓動
文化祭で、2年1組の出し物はお化け屋敷と決まった。
他のクラスは、グルメショプ的な出し物や部活関連の出し物、クイズ。研究展示。
映えを狙い写メを撮りまくる女子生徒。そんな女子高生に振り回される彼氏。文化祭で忙しそうな先生たち。息子娘に来るなと言われたけどこっそりくる親。
校内はもう賑わっている。
「河野さん、午後担当の人のメンバーに声かけてきて!」
「うん」
「手が空いてる人、ここ片付けてー!」
「手、空いてます」
「やばっ!もうそろそろ部活の出し物!ここ代わりに誰か、テープでとめといてっ!」
「はい」
帰宅部の私はやることが多い。
頼って貰えることがあるのだから嫌ではない。
決して好きなわけじゃないけど。
ストレートで漆黒の髪は染めてると疑われる。
高くて目立つ背はみんなの憧れの目をひく。
真っ白で透き通った肌は手入れについて聞かれる。
全部、私のコンプレックスだ。
クラスの中で孤立してる。あの人は完璧だ、次元が違う。と周りの人の距離は遠い。
「あ、河野さん1人?」
午後に私が廊下を歩いていると、たぶん1番距離の近い、クラスメイトが声をかけてくれた。
「うん」
「一緒に回ろ!」
この人の周りには人がいる。多くの、人。
「何人連れてくるんですか?」
「敬語とタメ口…どう分けてるの…??まぁ、いいや!なんだったっけ、何人?え?そりゃ2人だよ!」
「そう。じゃあ4人」
多い。4人はちょっと…。
「え、あっ、違う違う!僕と2人で回ろっていってるの!」
「…?私と?」
「そうそう!」
クラスメイトは嬉しそうに笑う。
「まぁ…1人よりかはいいかも」
「本当?!ありがと!!」
「あの…ちなみに名前を教えて貰っても…?」
「覚えてなかったの?!いずは!」
「あぁ…あの可愛い名前の」
「…そっ、そうそう!!」
なんだろう。いずはさんの横顔が少し赤い気がする。
「(女っぽい、ってからかってこなかったの河野さんが初めてなんだよなぁ笑)」
疲れたので終わり(((
気分で続き書く予定です
踊るように
「……ゃ」
「え?何?」
「好きやっ!」
「は?す〇家……?」
「ちがうわ!ドアホ!!」
「いでっ!」
「あ、ね、ねぇ、」
「何ー?」
「す、好きな人とか、おる?」
「好きな人〜?友達全員!!」
「そっちやない!!!」
「いたぁっ?!」
「…タイプ何、?」
「タイプぅ?僕のー?あー、心理テストとかでよく『貴方はド天然タイプです!』って書いてる!」
「なんでそうなるんや!!」
「痛いぃ〜!」
最近、頭を叩かれてます……。
心は踊ってるけどね??
君は気づいてないみたいだけど、僕は天然じゃないよ?鈍感でもないし。
僕も君のこと好きだし。
君の心に気づいてる。
僕の心は踊っている。