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9/29/2023, 5:16:38 PM

『早く早く早く消えてしまえ
どうせもうまともじゃいられないんだから』

上記は有機酸という方の「quiet room」という
歌の歌詞の一部であり、僕がおそらく人生で
一番聴いているのはこの曲なのではないか、と思う

酷く落ち込んで、ただ自分の中だけを見つめていた時期
何も見たくなくて部屋を真っ暗にして
天井をただぼうっと見つめて
それでもこの曲をループ再生にして
1時間も2時間もずっと蹲っていた

賑やかなメロディーの中に
確かに寂しさが潜んでいて
それは多分、自分ではどうしようもない類のもので
声に出さなくても苦しいよ
幸せに罪悪感を感じてしまうよ
変わらないものがあるって信じていたいよ
そんな感情が聴こえてくるようで
ああ、なんて脆いんだろう
なんて似ているんだろうって
涙を流したこともあった
今やもうお守りのような曲

9/26/2023, 4:07:12 PM

すっかり涼しくなりましたね
そちらはどうですか
ここよりはまだ暖かいのかな
この季節は過ごしやすいけれど
やっぱりどうにも苦手で
待ち構えている冬という終わりの季節の寂しさを
賑やかな食で無理矢理
誤魔化すような気持ちになってしまって
それでもやっぱり風は冷たくなっていって
寂しい、と素直に口にできてしまう

君に寄りかかって
ただダラダラとテレビを垂れ流していた
あの時間に戻りたい
僕が生きているのは確かにこの場所だけど
心はどこか遠くにあるようで
もうずっとそんな感覚で生きていて
昔誰かに言われた
「ずっと好きな人がいるんでしょう」って言葉を
ぼんやりと思い出した

9/25/2023, 4:12:33 PM

窓と言われて思い出すのは
君の運転する車窓から見た
夜明けの東雲色の空

長期休みになると決まって
深夜に一緒にカラオケへ行って
気付くと世界は朝を迎えていて
慌てて夢から抜け出すように
二人して眠い目を擦って帰る
その時の空はあまりにも綺麗で
段々白んで時を刻んでいく空が
酷く残酷に思えて、少し憎いくらいで
こうして同じ時間を重ねていくことは
幸せなはずなのに同じ重さで怖くて
気を抜くと泣きそうだった

9/24/2023, 1:55:14 PM

君に心に触って欲しくて
だけどそれはきっと酷い痛みを伴って
同時に僕らを引き剥がす事と同様で
判っているよ、って呟いて
曖昧なままで君の側を守っている
違う 自分を守っている

目に見えない約束や時間を
数えきれないほど重ねては
その度に君しか見えなくなって
怖いからまた約束をして
終わらせるのが怖いから
見えないように目を閉じている
君の匂いの中で

9/19/2023, 3:30:58 PM

君の後ろを歩いていた
ぬるい風が強く吹く夜
たった一昨日の夜
もう二度とはやって来ない夜
君の赤い髪が揺れていた
振り返った君と目が合った
君は安心したように笑っていた

今この瞬間に死んでしまえばいいと願った
あまりにも幸せだったから
自分の時間を永遠に止めてしまいたかった
未来なんて見たくはなかった
風が強く吹いて
前髪で前が見えなくなった
君は先を歩いていた

人間が聴覚で得る情報は
たったの11%だって
その意味が痛いほど分かった
久しぶりに会った君は
僕の目をよく見るようになっていた
そして僕に何度も問いかけた
「きみはどうしたい?」と
その度に瞼の裏で過去の自分を想った
何をするべきか操るかのように
全て決められていた自分を想った
誰も言ってくれなかったその言葉を
こうも易々と言うのかと
本当は少し泣きそうだった

愛とは何だろうと
心の中で何度も問うた
君といつか結ばれる誰かの
愛の方が僕より強いだなんて
なんて理不尽なんだろうかと腹が立った
君の幸せを願いながら
君の願いが叶いませんようにと
祈る自分の小ささを殺めたかった
誰かが僕を見つめる視線を何度も感じた
そんなものに何の意味もないと思った
その中から僕が誰かを選ぶことは
きっとないだろうと苦笑していた

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