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2/28/2024, 1:55:35 PM

規則的な音と振動に体を揺られながら、車窓の外を眺める。

都会のびっしりと詰められたビルの大群から、

山の向こうの空が見える、緑の多い風景へと流れた景色は流れた。


向こうに残れば、きっと夢への一歩が大きくなる。

一歩進む為の材料や人望、知識は大量に溢れている。

でも、そこには重く太い鎖が絡み付いている。

一つ手にとれば、鎖は体に纏わりつく。

私は気がつけば、前へと進めず、重たい荷物を両手に抱えていた。


どこか遠い所へ。

心はそう叫び、その重荷を捨て列車へと乗り込んだ。


夢への道はまた遠くなる。

戻るには時間のかかる遠い街へと私は向かう。

それでも、諦めはしない。

永いこの人生のたった一瞬の事だ。

遠い街で、遠い夢へと歩みだそう。

2/27/2024, 1:18:41 PM

今日まで頑張った。

ちょっとミスもしたけど、その分挽回した!
(多分、出来てるはず。でも、、、。)
自分の仕事も結構進めた!
(でも、他の人より遅いかも、、、。)
ちゃんと笑顔で対応できた!
(本当は話したくもない。でも、ちゃんとしなきゃ、、、。)

ポジティブとネガティブの感情がぐるぐる渦巻く。
表情にでないように、ペダルを強く踏み込み帰宅する。

少し足早に部屋の中へ滑り込み、荷物を放り投げる。
とりあえず、先に汗を流そう。今日はシャワーだけでいい。
晩御飯はある物を食べる。空腹が満たされたら良い。

やることはある。でもそれは明日にしよう。
明日は休みだ。
だから、今から私は現実逃避の時間だ。
もう、さっきまでの感情はない。

テレビから流れる、テンションが上がるBGM。
そして、startの文字。
ボタンを押せば、ここからは私が主役の世界。
さぁ、仮想の世界へ。
現実よ、さようなら!、、、少しの間だけ、ね。


2/26/2024, 2:21:19 PM

「---好きな人いるの?」

机を挟んだ隣に座る君が問いかける。

スマホ画面から視線を少しだけ君へと向ける。
同じくスマホを見ているようで、君はこちらを向いていない。

スマホに視線を戻し、
いるけど、どうした?
逆に問いかける。

その時、視界の端に映る君の影が動いた。
こちらを向いたようだ。

「そう、なんだ。」

隠しきれない動揺が声に出ていた。

「---そっか。」

影が小さくなる。

スマホの電源を切り、机に置く。
そして君の方に体ごと向ける。
びくりと体を跳ね上げ、君はこちらを向く。

君の瞳をまっすぐ見て問いかける。

好きな人はここにいる。君は今、好きな人いる?

心臓の音が早くなる。
君も今、同じだろうか。

君と、今この時から、同じ景色を共に視たい。

ねぇ、君は今、私に何を想う?


end




2/25/2024, 10:42:34 AM

澄みわたる青が広がる日。

私の目にも見えている。

だけど、この心はそれを受け入れない。

泣き腫らしたこの両目には、

心踊る青空も、霞んだ色のない空でしかなく。

締め付け、傷つけたこの心には、

心地のよいこの風も、においも、音も響かない。


空気が漏れただけの独り言は、私にも届かない。


あぁ、どうか、明日にはこの色の空が私の目にも映りますように。

どうか、私の中のそらに、色が戻りますように。

だから、今日だけは。

この目に映る空が、私の心なのだと、

私の代わりに皆に伝えているのだと思わせて。

ひとりではない、そう、勘違いさせて。

2/24/2024, 2:22:10 PM

限りあるもの。
永久にあることは許されず、その時間さえもひとつひとつ同じではない。

私の腕の中にいるこの子も、私からみれば小さないのち。
私よりも後に産まれ、私よりも先にその灯火は消える。

ねぇ、本当はもっと遊びたかった?
もっといっぱい甘えたい?
それとも、ひとりの時間がもっとあればよかった?

会えない時間を沢山作ってごめんね。
記憶が薄れてしまうまで離れてごめんね。

最後の瞬間まで寄り添えなくてごめんね。


もうこの子のいのちとは会えない。
私の思い出の中で、あの子の姿はいきている。
可愛くて、愛しい私の小さな小さな弟。

限りある命。
この世界は、そんな命で溢れている。
そして、ちいさな命は今もどこかで産声をあげている。

叶うなら、もう一度あの子のいのちと巡り会いたい。
私の命を分けて、もう一度。
叶わない願いを胸に、思い出の中のこの子をそっと抱き、
どうか幸せに、と叶えたい願いを呟く。


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