限りあるもの。
永久にあることは許されず、その時間さえもひとつひとつ同じではない。
私の腕の中にいるこの子も、私からみれば小さないのち。
私よりも後に産まれ、私よりも先にその灯火は消える。
ねぇ、本当はもっと遊びたかった?
もっといっぱい甘えたい?
それとも、ひとりの時間がもっとあればよかった?
会えない時間を沢山作ってごめんね。
記憶が薄れてしまうまで離れてごめんね。
最後の瞬間まで寄り添えなくてごめんね。
もうこの子のいのちとは会えない。
私の思い出の中で、あの子の姿はいきている。
可愛くて、愛しい私の小さな小さな弟。
限りある命。
この世界は、そんな命で溢れている。
そして、ちいさな命は今もどこかで産声をあげている。
叶うなら、もう一度あの子のいのちと巡り会いたい。
私の命を分けて、もう一度。
叶わない願いを胸に、思い出の中のこの子をそっと抱き、
どうか幸せに、と叶えたい願いを呟く。
2/24/2024, 2:22:10 PM