いろんなものが終わって行って、勝手に時が過ぎ去ってゆく。
手放すものが増えて、思い出も増えて、
否定的でもなく肯定的でもない、ただ名前のない感情と共に生きる。
永遠なんてない、だからちゃんと悲しもう。
惜しむことで、愛を証明しよう。
-そっと伝えたい-
私たちは今、未来の思い出の中を生きている。
いつか今日という日を思い出して、全てが良い思い出だと笑って欲しい。
今日がどんなに辛くても、苦しくても、あの時の私は上出来だったと褒めて欲しい。
しょうもない日常も、味気ない日々も、思い出になった途端に愛おしくなったりするものだ、とおばあちゃんが言っていた。
未来の私が振り返るための"今"が必要だ。
今日を生きるのは、未来の記憶の中で、私がどうしようもなく生きていた証が欲しいからだ。
今日を生きるのは、未来なんてなくても、不確定な明日という日が来たからだ。
おはよう。
-未来の記憶-
ひとり旅が好き。
ただ気の向くままに、迷うという最高の自由を謳歌できる。
寂しくないのかと聞かれたら、時々、少しだけ寂しい。
でもそれより、見知らぬ土地で魂が解放されるあの感覚が、どの道も駅の名前も知らないワクワクがたまらないのだ。
帰る場所があるから、どこまでだって行けるような、大きな気持ちになる。
迷ったら、呼吸をして、好きな方へ。
またここに来よう、そう思える場所がひとつ増えたら、それでその旅はもうけもの。
そうして旅を通して見つけた"心が帰りたくなる場所"は、第n個目の家となり、後に乾いた心のオアシスとなる。
-ココロ-
明けない夜はない、とよく聞くが、明けないのではないかと思うほどの長い夜と、明けて欲しくないと思うほどの短い夜は存在する。
同じ夜でも焦げパンとジャムパンくらいの違いはある。
私は大切な人を想う時、明けないでほしいと思う夜が増えますようにと願うことがある。
大人の醍醐味は大抵の出来事を忘れずに覚えておけることだ。
だからこそ、忘れられない瞬間が、記憶にしか収められない瞬間がありますようにと願う。
そんな瞬間が、長く苦しい夜を救う時があるからだ。
しかしまあ、焦げパンにジャムを塗って、泣きながら食べる時も、まあそれも人生。
-静かな夜明け-
無条件で愛されたことのある人の強さは確かなものだと思う。
人でも良いし、動物でも良い。
ああ、貴方は私のことが大好きなんだと思えた時から、人の強さは何倍にもなる。そう信じている。
育児をして親が強くなるのは、子供に無条件に愛されるからだと思う。
私が強くなれたのは、ベビーシッターをしていたゆうちゃんのおかげだと思う。
愛されて強くなれるのは、愛された分同じくらい愛したいと心が叫ぶからだと思う。
-heat to heat-