深い愛を確かめるものであるけれど。
やればやるほど、愛がすり減るもの。
それがキス。
だからさ、僕は人生の最期に貴方とキスしたいな。
「我儘」?
しょうがないなぁ。
さぁ、こっちにおいで、
「今」してあげるからさ。
君といるなら、僕はどこでも構わないからね。
…なんて、冗談。
「1000年先も愛してる」?
うん。ありがとう。
でも1000年先なんてないよ。
なぜって?
そりゃあ、僕たちはこの世にいないからね。
輪廻転生?天国?
ふふっ、可愛らしいね。
どんなに小さな虫でも同じ命、ならば僕たちが誤って踏んでしまった虫たちは尊すぎる命だったんだ。
つまり、人を殺したのと同じにならないかい?
そんな僕たちが、神様の居る天国に行けるのかな。
輪廻転生できるのかな。
…いじわるしちゃったね。元気出して。
その気持ちだけもらっておくよ。
だからさ―
今を精一杯、死ぬまで愛して欲しい。
美しく咲き。
たまに毒を振りまいて、
でも、それが自分の自己紹介。
私を忘れてほしくないと、強い意志は色に…表情によく出ている。
あぁ、貴女にそっくりだ。
貴女とその花をしていると、照らし合わせてしまう。
忘れたいとも、忘れたくないとも思う。
私の未練は、勿忘草と共に。
人という物がある限り。
知覚というものがある限り。
物事は常に「揺れ動き」、そして変わってゆく。
本当の永遠というものは存在などせず、
私達の限界のその先のことを「永遠」と呼ぶ。
そんなことを…
人が乗るたびに沈んでゆく、自然のブランコに乗って
想い、そして酔いしれる。
春、夏、秋、冬。
春、夏、秋、冬。
何度も何度も四季を超えて。
冷たくてアルコールのような汗を燃料にして。
走って。走って。走って。
ついたのは、一つの花瓶。
私がただ愛した、たった一つの花束。
その花束に触れて、愛を吸って。
軽くなった足取りで、小さな旅は終わりを告げた。
たった一つの愛するべき物が、人があるなら。
私はなんだってできる―