John Doe(短編小説)

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3/8/2023, 12:33:45 PM

病めるあなたに送る詩


あなたは今、とても傷ついているのかも。
きっと死にたい気分なのかも。
跡形もなく消えてしまいたいのかも。
辛い、苦しい、そんな今の現状から、逃げたい。
もう限界なのかも。

お願い。そんなに抱え込まないで。
私はそばにいるよ。
あなたの心のすぐそばに。
あなたが暗闇を抱いているなら、私は光になろう。
その闇が宇宙のように広大でも。
私の光は小さくても全てを照らすんだ。

世界は残酷じゃない。
人生は牢獄じゃない。
誰かを恨む必要もない。
あなたは決して悪くない。

全ての人は皆幸せになりたいと願っている。
私だってそう。
不安や恐怖や苦痛や悲劇なんか、いらない。
暖かいハグが欲しいだけだよね。
優しさや愛が欲しいだけだよね。
私はあなたには直接目に見えないけど、こうして文字であなたに認識されている。

忘れないで。
この詩を読んでくれたあなたのそばに、私はいる。
あなたは一人じゃないから、安心してね。
愛と希望のハグをあなたに!
最後まで読んでくれてありがとう!!

あなたの人生を応援しています。





3/7/2023, 11:25:42 PM

月夜


夜の帳、静寂の世界に漂う白い月。
反響する私の鼓動、時間の砂。
木霊す生命の幻惑、魂のセッション。
今日が遠く彼方の水平線へと歩いていく。
ゆっくり
ゆっくりと。
まるでまだ今日を終わらせたくないように。
月が輝きを放つのを恐れているように。

アスファルトの水溜まりに映し出された月。
ベランダに誰かの気配を感じる。
きっと私を監視しているのだろう。

窓から吹き込む風に揺られたカーテンの隙間から星が散らばるのが見える。
私は深い眠りの世界へ落ちていく…
そこは廃墟だろうか?
忘却の世界だろうか?
地獄だろうか?
ユートピアだろうか。

そこが悪夢の入り口だとしても。
私は歩いていく。
歩いていく…

3/6/2023, 10:50:06 AM




真っ暗な部屋。
ゆらり、ゆらりと彼女は揺れていた。
そして、笑っていた。
何がおかしいのやら。
口元からは涎が垂れている。
そして、淀んだ瞳に僕は映っていない。
叩いても、きっと目を覚まさないだろう。

切っても切れない絆が、彼女を壊したのだ。
でも、僕は、そんな彼女が、愛おしくて仕方ない。

3/6/2023, 12:54:48 AM

たまには


今日、私は機嫌が良かった。
いつもなら気にかけず素通りするだろう、野良猫にエサを与えてやった。
薄汚れた毛並みの身体で、私にすり寄って来たので思わず避けてしまった。

私は、機嫌が良かったから親切になろうと思った。
明日になれば、すっかり元の性悪な性格に戻っているだろうから、今日くらい“イイヤツ”になろう。
友人に昼食をおごった。出来心だ。
たまには、イイヤツになるのも悪くない。

帰りに私は気分が良かったから酒を買って帰った。
機嫌が悪くても酒は飲むのだが、今日の私が飲む酒は一味違うだろう。
部屋に戻り、テレビをつける。
遠い異国で戦争が起きている。
気分が悪くなり、テレビを消し、酒を飲んだ。

結局いつもと何ら変わらない空虚な一日だった。

3/5/2023, 4:46:54 AM

大好きな君に


僕が大好きだった君はもういない。
それがあまりにも非現実的で。
信じられなくて、冗談みたいで。

君がかつて好きだった曲。
Bob DylanのKnockin' on heaven's door。
世界一の詩人が作った世界一の曲。

ノック、ノック、天国のドアをノック。
口ずさむ。涙が頬を伝って、砂浜に染み込む。
大好きな君に、僕の歌を届けよう。

君は扉の向こうへと行ってしまった。
僕は煙突から流れる煙を見た。
これで最後だと知ったとき、僕の世界は壊れてしまった。

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