病めるあなたに送る詩
あなたは今、とても傷ついているのかも。
きっと死にたい気分なのかも。
跡形もなく消えてしまいたいのかも。
辛い、苦しい、そんな今の現状から、逃げたい。
もう限界なのかも。
お願い。そんなに抱え込まないで。
私はそばにいるよ。
あなたの心のすぐそばに。
あなたが暗闇を抱いているなら、私は光になろう。
その闇が宇宙のように広大でも。
私の光は小さくても全てを照らすんだ。
世界は残酷じゃない。
人生は牢獄じゃない。
誰かを恨む必要もない。
あなたは決して悪くない。
全ての人は皆幸せになりたいと願っている。
私だってそう。
不安や恐怖や苦痛や悲劇なんか、いらない。
暖かいハグが欲しいだけだよね。
優しさや愛が欲しいだけだよね。
私はあなたには直接目に見えないけど、こうして文字であなたに認識されている。
忘れないで。
この詩を読んでくれたあなたのそばに、私はいる。
あなたは一人じゃないから、安心してね。
愛と希望のハグをあなたに!
最後まで読んでくれてありがとう!!
あなたの人生を応援しています。
月夜
夜の帳、静寂の世界に漂う白い月。
反響する私の鼓動、時間の砂。
木霊す生命の幻惑、魂のセッション。
今日が遠く彼方の水平線へと歩いていく。
ゆっくり
ゆっくりと。
まるでまだ今日を終わらせたくないように。
月が輝きを放つのを恐れているように。
アスファルトの水溜まりに映し出された月。
ベランダに誰かの気配を感じる。
きっと私を監視しているのだろう。
窓から吹き込む風に揺られたカーテンの隙間から星が散らばるのが見える。
私は深い眠りの世界へ落ちていく…
そこは廃墟だろうか?
忘却の世界だろうか?
地獄だろうか?
ユートピアだろうか。
そこが悪夢の入り口だとしても。
私は歩いていく。
歩いていく…
絆
真っ暗な部屋。
ゆらり、ゆらりと彼女は揺れていた。
そして、笑っていた。
何がおかしいのやら。
口元からは涎が垂れている。
そして、淀んだ瞳に僕は映っていない。
叩いても、きっと目を覚まさないだろう。
切っても切れない絆が、彼女を壊したのだ。
でも、僕は、そんな彼女が、愛おしくて仕方ない。
たまには
今日、私は機嫌が良かった。
いつもなら気にかけず素通りするだろう、野良猫にエサを与えてやった。
薄汚れた毛並みの身体で、私にすり寄って来たので思わず避けてしまった。
私は、機嫌が良かったから親切になろうと思った。
明日になれば、すっかり元の性悪な性格に戻っているだろうから、今日くらい“イイヤツ”になろう。
友人に昼食をおごった。出来心だ。
たまには、イイヤツになるのも悪くない。
帰りに私は気分が良かったから酒を買って帰った。
機嫌が悪くても酒は飲むのだが、今日の私が飲む酒は一味違うだろう。
部屋に戻り、テレビをつける。
遠い異国で戦争が起きている。
気分が悪くなり、テレビを消し、酒を飲んだ。
結局いつもと何ら変わらない空虚な一日だった。
大好きな君に
僕が大好きだった君はもういない。
それがあまりにも非現実的で。
信じられなくて、冗談みたいで。
君がかつて好きだった曲。
Bob DylanのKnockin' on heaven's door。
世界一の詩人が作った世界一の曲。
ノック、ノック、天国のドアをノック。
口ずさむ。涙が頬を伝って、砂浜に染み込む。
大好きな君に、僕の歌を届けよう。
君は扉の向こうへと行ってしまった。
僕は煙突から流れる煙を見た。
これで最後だと知ったとき、僕の世界は壊れてしまった。