NoName

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6/24/2023, 4:58:09 AM

 子供の頃は、何を捨てずとも無敵になれた。

 人目を気にするよりも自分を偽る方が苦痛だった。
 人を喜ばせる言葉よりも自分に正直な言葉を話せた。
 未知は恐怖ではなく高揚感を煽り好奇心を躍らせた。
 眼前の興味の赴くままに走り出せた。
 他人を疑うより信用する方が簡単だった。
 当たり前のように大声で笑い合い時には喧嘩も出来た。

 子供の頃は、何を捨てずとも無敵になれた。
 積み上がった時間は、成長という名の重責-弱さ-をくれた。

6/22/2023, 10:12:15 AM

 明日も続く保証なんて何処にも無いのに、
 誰もが当たり前のように訪れると信じて疑わないもの。

6/21/2023, 10:33:44 AM

 色の無い世界で生きて来た。
 全てが褪せて、古ぼけた写真のような、頭上を覆う曇天のような、目前にあるのに現実味が無くて、視界に薄靄が掛かっているような。
 全てが他人事のような世界で、ただただ漠然と生きて来た。

 そんな世界に、強烈で、鮮烈で、眩いくらいの極彩色が飛び込んできた瞬間。
 見たことも無かった光景に、それを与えてくれた君に、初めて心を動かされた。

 自分が、産まれたような気がしたんだ。

6/21/2023, 9:22:14 AM

 貴方が居なければ、きっと順風満帆な人生を送れていたかも知れない。
 貴方が居なければ、余計な感情に拘うことも無かったかも知れない。
 貴方が居なければ、もっと聡明で毅然とした自分に成れていたかも知れない。
 貴方が居なければ、貴方の一挙手一投足に惑わされるような日々を送らずに済んだかも知れない。

 貴方が居たから、私はこんなに弱くなった。
 貴方を知らずに生きていた頃には、もう戻れないと気付いてしまった。

6/15/2023, 6:39:51 PM

 貴方の人生と言う本の一頁を彩ることが出来るのなら。
 私は私の人生と言う本の一頁だけでも、好きになることが出来る気がするの。

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