星のことは、詳しくない僕だけど
星空を眺めるのは好きなんだ。
あの星とあの星を
繋いだらねと、語る君を
見つめながら。
僕は、君の隣に居れたら
良いなと思ったよ。
君と僕、手を繋いで
もしこの先も一緒に居たとして
家族になれたのなら
名もない星座になれるのかな
そんなことを、考えながら
また、星を眺める。
星と君と僕とで
この夜を楽しむんだ。
【お題:星座】
導かれるように
一目見れば、わかるように
巡り会えたら、幸せになれますか。
私は、愛を知れますか。
そして、愛する事が出来ますか。
たとえ運命と呼ばれる人との
出会いだとしても
私の心は、ちゃんと震えるだろうか。
叶うばかりが、真だろうか。
手に入る、豊かさは人だけとは
限らない。
夢も仕事も生き様も
心が求めるままに、手を伸ばしたい。
いつも、考えていたいのは
幸せの形。誰とも同じじゃなくていい
それは、光を求めて漂う私の船だから。
もし、その先で巡り会えたら
嬉しいけれど
今はただ、良い旅だったよと
言えるように、また船を漕ぐだけ。
【お題:巡り会えたら】
別れ際、君の顔を見て
君に、手を振る。
『またね!』と
必ず、声にだして伝える。
それが、私の別れ際のルールなんだ。
顔も見ず、曖昧に返事をした。
見送りの言葉にも
お帰りの言葉も
全て、イヤフォンの大音量で
掻き消した。
当たり前だと思っていた
愛情の棲家で
私は、大事な人を唐突に失った。
時間は、巻き戻らない事を知り
自分は生きている。
それだけが、リアルだった。
声が出ないほど泣き続け
心は何度も潰れた。
何ひとつ、戻らないのならば
もう決して同じ過ちを繰り返さないと
私は、決めた。
だから、私はどんな時も
君に、手を振る。
【お題:別れ際に】
秋、大好きだよ。
四季のある、この国で
それぞれの空の青や雲の形が
あるけれど。
私は、秋が大好きだよ。
葉が色付き
落葉となり
道を彩る。
黄金の稲穂は
重く首を垂らし
実り揺られて
刈り取られ、また命を繋ぐ。
秋桜は背丈を伸ばし
風に煽られても尚、強く咲き
燕は南国へと帰ってゆくね。
日々、変わりゆく景色は
美しく…
言葉では紡ぎきれない
そのものを、どうか見に行って欲しい。
そうして、触れて包まれて
貴方も、秋色に染まりますように。
【お題:秋🍁】
早く眠りたいのに
勢いよく降り始めた雨の音と
激しい稲光り
そして時折
窓を震わすような雷鳴が
私の心をざわつかせる。
この雨が過ぎれば
夏は押し流されるように去り
秋が始まるのだろう。
そんなことを、ぼんやりと
考えながら
スマホに手を伸ばすと
LINEの通知が表示されている。
「雷、うるさくて寝れねーわ笑」
ぶっきらぼうな、短文が彼らしい。
「同じく…笑」
と、返すとまた直ぐに既読が付いた。
そうして、いつものなんて事ない
やり取りをしていると
ざわついた心は穏やかになり
瞼がどんどんと、重たくなってきた。
「なんか、あんたとLINEしてたら
急に眠くなったわ。おやすみー」
それだけ送信して、私は眠りについた。
まだ、何も気付いていなかった
夏の最後の夜の出来事。
これから彩られてゆく、何もかもを
知らずに。
【お題:秋恋】