どんな場所に、立たされても。
時間を巻き戻すことは
出来ないし
失敗や成功から
汲み取れるものが
思ったほど、無いこともあるし
想いとは違った形での
突然の別れだって
いくらでもある。
けれど、目線を変えれば
それを生きていく為の足し算にも
掛け算にも豊かさにも
出来ることを、私たちは知ってる。
この道の先に…
まだ知らない、何があったとしても。
【お題:この道の先に】
梅雨時期になると
ズラリと、並ぶ傘マークの
天気予報に…少しため息を吐きたくなる。
土砂降りの中走らせる車
予報と、見比べながら干す洗濯
蒸し暑いような外気と
スーパーの効き過ぎた冷房。
ただ、どちらかというと
夏も苦手だったりして。
間も無く、訪れる7月を
どう乗り越えようか
ふとした瞬間に、思いを巡らす。
ただ、夏は年を重ねるほどに
幼少期の思い出も引き連れてくる。
川の水の冷たさや
手持ち花火の立ち込める煙
青空に大きく伸びる入道雲
そして、あの日の家族の笑い声。
夏、苦手だけれど
嫌いになれない。
そうしているうちに
きっとすぐ、夏が始まる。
【お題:夏】
日差しのきつい、茹だるような
あの、夏の日。
蝉の声も、君の声も
混ざり合って
いくら拭っても、だらだらと伝う汗が
気持ち悪くて。
ただ、そんな状況が一変するほどに
君は真っ白な日傘を
そっと傾け、見たこともない寂しげな顔で
おれに、さよならを告げた。
彼女の吐く息は、俺の汗を冷やすほどに
冷たく。彼女の指先は氷そのものだった。
一方的な、さよならに
追いすがる間も無く…俺の目の前から
彼女は消えた。
ただ、白い日傘が
俺の目の前に、ポツリと残されたまま。
【お題:君と最後に会った日】
私のまわりに居た
良くも悪くも、影響を与えた
いろんな人たちが居た。
その中で、自ら遠ざかる人もいれば
突然にいなくなる人もいた。
傍で励ましてくれる人も。
あなたがいたから。
私がそこに、いれたと思う。
『あなた』という人たちが居たから
『わたし』が存在するのだと思う。
きっと、これからも。
【お題:あなたがいたから】
心恋(うらごい)
それに、尽きる。
ただ、ひっそりと言葉にはせず。
また、胸の内に沈んでゆくのを
静かに待つのみ。
【お題:誰にも言えない秘密】