ぽとり。と落ちたのは
あの日の線香花火だったのか
涙だったのか。
友と、呼べる人は
人生において、どれくらい必要だろう。
楽しい時だけを
共有するなら、誰でもいい。
友情は、いつ芽生えかもわからない。
結局、私は思うのだ。
思いやりが尽きてしまえば
…もう、疲れたなと。
友と呼んだ人たちの寂しさの拠り所
になるなんて、長くはもちようがない。
だからもう、暫くは眠ろう。
擦り切れた心は、熱く痛いのだから。
【お題:友情】
あいつの口を塞ぐ知恵
【お題:今一番欲しいもの】
私の名前は、読み間違え
られることも多いけど。
この名前に、感謝している。
あなたは、この世で特別な子だよと
まだ本当に若かった、両親が
考えて考えて、名付けてくれたのだから。
そうして、私の妹にも
同じ漢字が使われている。
名前に込められた想いは
人様々だろうけど。
「お腹の赤ちゃん」と、けっこうな
人数の人たちが最初はそう
呼ばれていたんじゃないかな。
そう思うと、少しおかしくて
ふふっと笑ってしまう。
【お題:私の名前】
目隠ししたのは
だーれだ?
子どものような、大人のような
小さな鬼が時折…ひょこっと姿を
見せては、くすくすと笑う。
お耳を塞いだのは
だーれだ?
いったい、何の為に現れては
私に問うのだろう。
あと一歩踏み出せば
私は、きっとこの世界から
居なくなるのに。
じわっと背中があたたかい。
小鬼から滴る、涙が私の背中を
濡らしているんだ。
その悲しみが伝わって
私の視界もぼやけてゆく。
そして、また朝が来てしまった。
目の中で揺れる涙が朝日に反射して
きらきらと…眩しい。
小鬼は、また消えていく。
視線の先には、美しく生きづらい
世界が広がっていた。
【お題:視線の先には】
どうして、私は私なのだろうか。
私は私に、きっと誰よりも厳しくて
到底自分を愛しているとは
言えなくて。
私だけが、私を不幸にしようとしている。
本当は、誰よりも
大事にすべきだと思う。
泣くことも、笑うことだって
望んでいる。
そんな私を、私だけが知っている。
【お題:私だけ】