私はよく、水を飲む。
内側から洗い流すように
押し出すように、水を飲む。
むせるほど、溺れるほど
取り込めど…
頬を伝う涙すら零れず
私の身体は、虚しい水槽のようだ。
ただ透明な水だけしかない。
そこには、豊かに泳ぐ魚も
揺れる水草も砂利すらも敷かれぬまま
何ひとつ物語を持たぬ
からっぽ。
【お題:透明な水】
こわい。こわい。
何でも、ほどほどで良い。
知識も、乏しく
薄い情報でしかないけど
AI技術の発展で
もう人間を限りなく模倣した
【理想のあなた】が、パートナーとして
隣にいてもおかしくないトコまで
きているんだから。
笑えないよ。
【お題:理想のあなた】
別れの形は、様々で
ある日突然に、前触れもなく
ぶっつりと切れてしまう縁もあるんだ。
戸惑って、困惑して
LINEに、既読はつけど
音沙汰無しで…
友だちだと思ってたけど
もう、それ以上は追いかけられない。
こちらに、見向きもしない人の
背中にかける言葉もすべもなく。
泣くことも無いけれど。
心に、痛みは感じたよ。
そんな、私も毎日…1日1箇所の
掃除をしている。静かな部屋でひとり
黙々と…まるで、終活みたいだなと
ふと脳裏をよぎった。
ある日突然に、前触れもなく…私も…
ぶっつりと縁を切るのだろうか。
【お題:突然の別れ】
恋愛小説も、恋愛映画も
苦手な私が…何を書けるだろうか。
ただ、誰かが誰かを想う
たおやかな姿は美しいと思う。
恋というものが
時や場合や相手によって
それだけでは済まされない事も
多々あるとは、知りつつも。
ひとりでも多くの人が
自分の恋物語の主人公でありますようにと
願ってしまうような
本日のお題は【恋物語】
真夜中に目が覚める。
ひとりの時間が好きだ。
恐怖感はない。
世界は、眠っているのだから。
おもむろに、冷凍庫から
お気に入りのアイスを取り出して
キッチンに座り込み
ゆっくりと、頬張る。
未だ、微睡みに包まれながら
食べるアイスに、無音の鐘が鳴る。
美味しい。
朝が来るまで、まだ時間もあるし
もうひと眠り。
もう一度、おやすみなさい。
また、あした。
【お題:真夜中】