「とりとめのない話」
とりとめのない話をしよう。ある1人の少年の話だ。その少年は将来に不安を持っていた。「勉強だけしていて、将来幸せになれるだろうか」と。彼は学校が好きじゃなかった。理由はシンプル。学生でいる内は散々ルールや常識で縛り付けてきたくせに、学生じゃなくなれば勝手に見放し、「今までよく出来ました、それでは頑張ってください」と、まるで我が子を谷底に落とす獅子かのように突き放すからだ。少年は社会を憎んだ。やりたくもない事を強制してくる社会を。少年は家族を憎んだ。「自分の順番は終わった」と言わんばかりに自分たち10代へと気楽に想いを託している背中を。こんな皮肉があっていいことだろうか。本来、大人は子供に輝かしい未来を見せてあげるべきなのに、自分の叶わなかった夢を若者にぶら下げ、ぬくぬくと時間を浪費する。そんなことは、決してあってはならない。しかし、私たち子供に、社会を変える力などない。それくらい、世界はシンプルで滑稽なのだ。だから、青年は諦めた。この世界の道理を、大人になったら、〝自由〟という名の縛りに捕らわれてしまうという真理を。青年は抗った。「それでも最後に笑うのは僕らだ」と。
神様が舞い降りてきて、こう言った。
「胸張って生きろ」と。
「風に身を任せ」
もうこのまま、風に身を任せてしまおうか。
下からは、たくさんの車の音や信号機の音で賑わっている。
…結局、なくてもいいような人生だったなぁ。
後悔なんてない。って言ったら嘘だけど、
もう、振り返れない。あとはもう、散り散りのたんぽぽの綿毛になろう。
「子供のままで」
あの頃の、煌びやかな日々が、今では、重い足枷になっている。去年の今頃は、こんなこと考えてなかったのに。あの青春の日々が失われてしまうと思うと、恋しくてたまらない。
ああ、どうか神様、時を戻していただけませんか。
何でもします。一生懸命勉強して、一生懸命部活に打ち込んで、一生懸命努力します。だからどうか、
あの春をもう一度感じさせて…
「愛を叫ぶ」
ありがとう。大好きだよ。