佐吉智明

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7/17/2024, 11:43:50 AM

25.遠い日の記憶

あの日のことを思い出す
わたしのふるさとは燃えている
ひとのこころは殺されて
からだが宙に浮いている
道に転がる得体の知れない黒い塊
炎に吸い込まれた我らの魂
銃声がすべてを飲み込んだ

やつらがはは、と啼いていた
こどもがわぁ、と泣いていた

ひつじがめぇ、と鳴いていた

7/13/2024, 12:57:06 PM

24.優越感、劣等感

ただ、ただ、鬱陶しい。
わたしがどれほど醜い人間か、思い知らされる。

まわりの人々より少し上を行っては、調子に乗って、上にいることを誇り、高笑いをする。

まわりの人々より少し下を行っては、疑心暗鬼に陥って、恥じらいを忘れようと、嘲る。

美しいといい。
ただ、ただ、わたしが努力できるのなら。

7/5/2024, 12:23:04 PM

23.星空

黒いシルクに埋め込まれた金銀のボタン
星空を閉じ込めた美しい硝子
遠くから聞こえてきた
懐かしいオルゴールの音

星空を眺めて思い出す
君と過ごしたあの日々を
遠くから聞こえてきた
お別れの汽笛の音

金銀のボタンの埋め込まれた黒いシルク
硝子に閉じ込められた美しい星空
遠くから聞こえてきた君の足音
あれ
思い出せないな

7/1/2024, 11:35:00 AM

22.窓越しに見えるのは

私が窓越しに見るものは
毎日毎日違うもの
少しずつかわっている

私が窓越しに見るものは
一日一日の大切さ
少しずつ教わっている

私の窓越しに見えるのは
一日一度君の顔
きらきらまぶしく笑っている

今日窓越しに見えるのは
どんな顔の君だろう

5/8/2024, 11:08:45 AM

21.一年後

一年なんて
あっというまで

いつのまにか
一年経ってて

なにもできなくて
今年も無駄にしちゃったな。

罪悪感に襲われながら
今年を見送る

一年後は
こんなこと考えなくてもすめばいいな

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